昨日は陶芸教室送別会ファイナル。
なんと小さなホテルの宴会場で着席の宴。
定年退職や外遊に行くわけでもないのに金屏風の前で激励されたりお花をもらったりする一介の陶芸教室のセンセーってそんなに沢山いないと思う。
ありがたくてありがたくて、ドキドキしてしまった。

私があの陶芸教室で一番学んだことは、優しくされたり愛されたりするのを遠慮なく受けとる事だった、と思う。
あの教室に通っていた6年弱の間に私の作家としての活躍は年々華やかに実りあるものになっていった。
それは生活面が安定して仕事に集中出来たから、と思っていたが、それよりもっと深いものがあったのに今は気が付いている。

あのように優しく熱烈に慕って下さる生徒さん達から沢山の「自己肯定能力」を育てて頂いた結果、自分の「Being」(存在を肯定する能力)が上がったのだ。
自分に入ってくる愛やチャンスや豊かさを受け入れる器はそういう「自己肯定能力」と比例するので、受けとる器が広がり、それらをきちんと受けとる事ができるようになったのだ。
愛される、認められる、受け入れて貰える、ということはこんなにも偉大な力を持っている。

そしてそれは親子みたいな面倒で重たい関係でなくても、趣味の教室のやり取り程度でもこんな風に充分機能するのだ。(ここ重要。)

私が生徒さん達に感謝をすると、皆さん「先生が、良い方だからです」と口々に仰有って下さる。(そんな、勿体ない!)
確かに私が否定的で高圧的な指導者だったら生徒さんからこんなに慕っては頂けなかったとは思う。
だけど、私は生徒さんに送った分よりも沢山、2倍3倍、二乗三乗で受け取らせてもらっている。
週に3日のクラスで100人位と関わっていたから、100倍増幅で返ってきているのかもしれない。

あらためて、人と関わる時にはまずその存在を認めよう、肯定的な関係を作ろう、と思う。
まず自分が肯定的なベクトルを発しよう、と。
お互いが肯定的な気持ちを送り合えばそれが増幅してどんどん大きくなって溢れていくのだ。
そういう事がある、とは本なんかで読んで知っていたけれど、実際体験するとこんなにもパワフルな事なんだね。

K市学習財団陶芸教室の皆様、本当に本当に、ありがとうございました。
皆様から頂いた優しい気持ちを、私も誰かに増幅させていきます。