キンカ堂さん。

ネットで色の濃い着物ばっかり落としてしまったせいで、綺麗な色の半襟が欲しいわけですよ。
着物にだって一枚1000円くらいしか使わない私なので、「半襟」ということで買うのはもっぱらネットのきもの屋さんの「3点千円福袋」コーナーだったりするんだけど、微妙に欲しい柄がないときがある。
そこで前の記事で書いたように半襟じゃないものを流用しようということで、東京に出たときに100均の手拭コーナーをチェックしたり、新宿タカシマヤタイムズスクエアのユザワヤみたいな布地屋さんをチェックしたりするけれど、なかなかこれ!という感じのものに巡り会わない。
行った場所が悪かったんだろうけど、新宿タイムズスクエアのユザワヤなんて本当に心にヒットするものがなんにもなかった。
（新宿だったらオカダヤに行けばよかったんだろうか。）

こういうときにいつも頭に浮かぶのは、
「ああ、キンカ堂があったら全部用は足りるのに。」だ。

キンカ堂。
池袋の東口にあって、見やすいディスプレイと豊富な品揃えで生地・手芸用品全般をこれでもか！と売っていた。
だんだん家で人々が洋服を手作りしなくなってからは生地売り場が縮小されて既製服を売ったり化粧品を売ったりするフロアが増えたけれど、コスプレ・カラオケやダンスの衣装を手作りする人の増加で息を吹き返したかに・見えた。

でも突然2010年の春に倒産して店舗を閉めてしまった。
多くの地元の人達の様にうちの母も子供服の生地を買いに、私たち姉妹も家庭科の課題の生地を買いに、編み物にハマッて毛糸を買いに行ったキンカ堂。
私は和装に興味を持ってからは小物の多くはキンカ堂の和装コーナーで買ったし、
陶芸の制作のためのテクスチャー探し（っていってもなんだかわかんないよね）に変わり織りの布をたくさん見つけて買わせてもらったりもした。

急な閉店は今でも心にぽっかりと大きな穴が空いてしまったように感じる。
そう感じた人は多かったようで、閉店後のシャッターに感謝と思い出のメモを貼る人がたくさん現れた。

閉店の手芸店キンカ堂、シャッターに感謝のメモ　池袋


そんなことを思い出しながらネットでキンカ堂について検索してみたら、楽天でネットショップとして生き残っているのを発見した。

KINKADO　池袋ケーエヌ店

ちょっと・いや・けっこう・かなり　嬉しかった。(*^_^*)

もう店舗で直接うろうろして生地の質感を確かめたり、用もないのに綺麗で手の込んだボタン類をぼーっと眺めたりはできないけど、ここでまた小布を買おう。