平沢進 の 「ナーシサス次元から来た人」  は今際の際に(いまわのきわに、ってこう書くのね)に人の脳内にやってくる復讐と救済の女神の歌、ヒラサワ版 Look back in anger  なわけですが。
この歌は実際にメジャーデビューし伝説的なバンドとまで評価されているのに全然食えず、バンドのほかのメンバーはバイトできたが面の割れているヒラサワはそれもできず飢え死に寸前で道端に転がった25歳の時の挿話らしい。

リンクした動画にかぶって出てくる文章は平沢進のブログの文章。
( http://noroom.susumuhirasawa.com/modules/phantom/archives/78 )
若き日の平沢は所持金600円で食料を買わないで「食べられる雑草の本」を買って、その後の人生を「買った」そうだ。


この世に「辛いこと」があって良かった。

変な感想だけどそう思った。
私達はできたら辛い事、嫌なことは経験したくないし、そういうものはできるだけ世の中から消えて欲しい、と願う。
でもね・若きヒラサワが飢え死にしそうな事があったのでこんな天上の歌みたいなもんがこの世に出現しちゃったのよね。
ヒラサワが終始イケイケのブイブイだったらこの曲は生まれてなかったもんね。
「悪い事」も悪くなんてないんだ、本当の本当は。

ヒラサワの若き日の飢えと不遇の存在に深く感謝する夜中なのです。
・・・あ・「食べられる雑草の本(600円)」にも。(笑)