安青錦は実在の場で時間を制している。このため、相手が倒れるのが不思議に映る。

 

 伯乃富士は立ち合いでタイミングを外そうとしているのが明瞭に分かるのだが、これは現実の場で時間を制しようとしている。伯乃富士はむしろ何も考えずに向かった方が強いと思うが...

 

 この違いを知っているのは、安青錦の師匠である安美錦だ。安美錦は武蔵・柳生の境地に在るだろう。安青錦はそれを自覚的に行っているかどうかは分からない。才能は当然、必須だ。

 

 図は小さい円が実在の場。大きな円が意識。実在の場は内に在って、外に在る。世界生成のタイミング、生成密度、生成速度、生成時間、境界。小さい円と大きい円が接する地点は求めるところ。

 

 これを矛盾なく構造化して説明するのはほぼ不可能だ。武蔵の記した五輪書を読んで理解できるなら、その人は読む必要のない人だ。