統合失調症の声について。声が聞こえる事。これは一次的な観察だ。この声に対峙する事は一次的観察の中に巻き込まれている。他者との会話状態と同じだ。ただし他者との会話状態においては、ふとした瞬間に俯瞰的自己が生じた場合に、相互の会話自体が観察の対象になるという二次的な観察が生じる。統合失調症の場合に、この二次観察に移行できない。言葉を聞いている自分をさらに客観視できる自分を擁立できないということだ。

 

 これは過去に囚われていて、そこから離脱できない、ということだ。内省は常に最先端の今にしか生じない。離脱するためには反証する原「私」が必要になるのである。