・頭痛の原因は?

 

 新居浜の電磁波殺人事件の被告が訴えている電磁波攻撃による頭痛なのだが、これは精神工学兵器によるノルアドレナリン信号の増幅である可能性がある。精神鑑定医は、電磁波攻撃としての頭痛の訴えを全く考慮することはなかったろう。もし外部からの作用によってノルアドレナリン信号が増幅されているならば、被告はテクノロジー犯罪の被害者の一人であり、衝動性を高められていたということになる。

 

「はらわた煮えくり返るわい」きっかけはネット掲示板 疑心暗鬼を加速させ3人殺害は「死刑覚悟」「私は今でも被害者。謝罪は拒否します」【中編】 | TBS NEWS DIG (6ページ)

 

 

・鑑定書は仮説にすぎない

 

 鑑定医は面談と観察しか行わない。非侵襲型で脳の活動を検査できる機器があるのだから、利用すればいいと思うが、統合失調症の原因がそもそも解明されていないので、検査しても因果関係が分からないから利用しない。精神鑑定の結果、鑑定書というのは、担当鑑定医の仮説にすぎない。そもそも精神障害のほとんどは発症の根本原因が解明されていない。ほとんどのケースが後天的に思春期以降に発症するにも関わらず、決定的な発症の予防方法が確立されていない。

 

・掲示板が殺害対象のヒントを与えている

 

 テクノロジー犯罪に利用されている精神工学兵器が具体的な殺人対象者を指示することはない。精神工学兵器は、思考盗聴も言葉の送信も行わない。精神工学兵器は妄想性と衝動性を高めるだけだ。具体的なイメージ、たとえば犯罪像は、被害者が自発的に考案する。その衝動に苦しむか、衝動に従うか、だ。衝動の苦しみとは自己矛盾の苦しみだ。殺人対象者あるいは攻撃対象者は、被害者が自発的に考える。ただし、たとえばターゲットの置かれた精神的状況を知っている加害関係者・協力者は、被害者が自発的に考える上での大きなヒントを与えることができる。このヒントを与える方法は、日常的な会話に含まれていたりする。つまり関係者や協力者というのは、全く合法的な行為でターゲットを苦しめる。日常的な会話でターゲットにプライミングを行う関係者協力者を逮捕することは不可能で捜査対象とすることも困難だろうが、背景を知る糸口になる。

 

 被告には具体的な殺害対象のヒントが与えられている。被告の証言に従えば、元同僚しか知らない被告に関する情報をネットの掲示板に書き込まれた事が決定的なヒントだ。この書き込みが、殺された元同僚によるものか、他の誰かかは明らかになっていない。

 

 このネットの書き込みが元同僚でないと仮定した場合。一体だれが書き込んだのか。書き込みをした人物が、被告の精神状態を知っていたのだとしたら、殺人教唆の目的があったことになる。被告が統合失調症か否かにかかわらず、この掲示板への書き込みが、電磁波攻撃による被害を認識していた被告の殺意を醸成し、だれを殺害すべきかを指示したに等しいのだから、この書き込んだ人物を特定すべきだろう。この書き込みには異常性と特異性がある。警察が、この特異性を見逃すことはあり得ないし、捜査対象の一つとして挙がったはずだが、コストの関係で排除したのだろう、ということが分かる。この書き込みをした人物の調査を進めることは、被告の罪状を軽くする事と、事件を複雑化する意味しか持たないから、警察が排除するのは自然ともいえる。この書き込みの人物が元同僚でないとすれば、今回の殺人事件に関与しているは明白なのだが、事件を単純化したい、という警察の事情が伺える。被告と元同僚しか知らない内輪ネタを、この書き込んだ人物が知っている理由も焦点だ。書き込んだ人物の特定は、警察が権限を行使すればわかるはずだ。それは元同僚かもしれないし、別の人物かもしれない。

 

・元同僚の人物像が謎

 

 元同僚が書き込みを行ったのである場合には、元同僚が被告に対して嫌がらせをする理由を持っていた事になる。被告の主張では、当初想定していた自分に対する復讐者である人物が、ある集団に嫌がらせを依頼し、元同僚はその集団に属している、と考えていた。当初の人物、ある集団、元同僚の関連を示す証拠はニュース記事にはない。元同僚についての情報、元同僚の人柄を想像できるような情報はニュースには全く見当たらない。元同僚と、被告との関係について知っている第三者の証言も見当たらない。

 

・被告は元同僚とは別の人物を疑っていた

 

 この被告に対して直接的に恨みを抱いている人物がいた、と被告が認識していた事は、先のニュース記事で明らかになっている。今回殺害された元同僚とは別の人物だ。つまりすり替えが行われている。このすり替えの仕組みは、単に距離的(物理的および心理的な距離)に近くにいるかどうかだ。心理学では転移と呼ばれている。当初の人物は、既に自分の手の届かない場所にいるのである。元同僚が選ばれた理由の第一は、身近にいたことだ。

 

 

・総じて杜撰な裁判

 

 今回の殺人事件の重要な、キーになる人物は、①当初自分にたいして恨みを晴らしていると感じていた人物(元同僚ではない)と②掲示板に書き込みをした人物だ。

 

 今回の事件に、精神工学兵器が介入しているのかどうかは現状では誰も知ることはできないのだが、頭痛は精神工学兵器の存在可能性を示す。少なくとも、被告が電磁波攻撃だと訴える頭痛の原因は徹底的に究明されなければならない。

 

 被告は思考盗聴や音声送信を全く訴えていない。ただ因果関係の理解の仕方が常識と違うだけだ。特に、先に挙げた三者のつながりや、元同僚と電磁波攻撃のつながりだ。当初の人物とある団体と元同僚。元同僚と電磁波攻撃。確たる証拠はなく、想像でつなぎ合わせた可能性が大きいだろう。しかし、このレベルの想像は、転んでけがをした時に「そういえば朝、黒猫が前を通って行った」と因果関係を結びつけることと大差ない。鑑定書は見ていないが、鑑定医がなぜ統合失調症と診断したのかが不明だ。問題は、妄想ではなく、凶行を実行した衝動性である。これは、世の中のすべての犯罪行為に言えることだ。

 

 総括すれば、被告がテクノロジー犯罪の被害者であるか否かにかかわらず、捜査と裁判はずさんだ。なお、被告は一審判決後に控訴している。

 

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