大相撲。宮城野部屋の暴力問題で、元横綱の白鵬=宮城野親方の処遇について可哀相だな、と私は思った。少し思っただけだ。天才の悲しい末路というイメージが浮かんだ。ところがこの感情はすぐに増幅され、数秒後には感動を覚えるようになった。そして正義感が沸いてきた。もう少しで涙さえ出るところだった。この正義感は弱者救済、自己犠牲的行動への動因となる。自己は既に自己犠牲的自己にスイッチしている。このスイッチは、多細胞生物における自発的な細胞死、アポトーシスに比せられる。細胞の一つ一つは自己だ。そして多細胞生物の完全体も自己だ。そして現存する全ての生物も、全ての細胞も、一つの同じ自己である。その自己は太古の原生生物、たった一つの原生生物である。利己的自己と自己犠牲的自己はスイッチし、同一化と被同一化を繰り返しながら、生物世界を拡大してきたのである。つまり生物は全体として一つの自己であり、細胞レベルでも一つの自己であり、その自己は、全て同じ自己だ。生物に死はない。あるいは生物にとって死は意味を持たない。生きている事、生命である事は、自律的存在が実存し続けるための便宜的な状態だ。

 

写真は南伸坊

 

 この増幅作用が、テクノロジー犯罪のpsychotronics weapon(精神工学兵器)の技術のまさに真骨頂だ。背景にはリズムを伴う音が送信されていて、これがあらゆる精神作用をリピートし、増幅していくのである。言葉や感情、思考等々。そのベースにはオキシトシンを過剰分泌させる作用(性感帯及び周囲への刺激作用)がある。オキシトシンは感情の起伏を激しくする。オキシトシンは、より原始的な生物性を高めるのである。それは機械的でさえある。感情の起伏が激しい場合には、より動物的だと表現される場合があるが、むしろ、より生物的という表現が正しい。感情や欲望、本能は、生物性を効果的に機能させるために発展した表象的な仕組みに過ぎない。

 

 正義感は極端な行動を実行するトリガーになる。しかし、正義感に従う必要はない。なぜなら人間だからだ。人間以下の生物は、間違った行動を行わない。全ての自己の活動は正しい事になっている。そして、それを知る必要がない。正義感に従いたいという欲求は、機械的な欲求だ。欺されてはいけない。

 

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ホームページ『テクノロジー犯罪の記録と証拠』に加害の為の手続き作業を行っている人間の録音記録を掲載してあります。

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