風評被害 関谷直也著 情報社会がもたらす経済的打撃

 たとえば出荷停止基準を超える放射線量が検知されたわけでもないのに福島県産だというだけで農作物が売れない。3.11以後に頻出したこうした風評被害の背景には「政府は安全と言っているが信じていいのか」と考える猜疑(さいぎ)心があり、仮に政府を信じたとしても、基準値以下の僅かな放射線量が将来に何か悪さをしないか心配する心理がある。

 こうした心理がマスメディア、更に最近ではツイッターのようなソーシャルメディアを通じて広く伝播(でんぱ)し、「危うきに近づかず」の「予防原則」で行動する人が増えた結果、風評被害が生じる。本書が浮き彫りにするのは、こうして私たち自身が風評被害の加害者となってゆく構図だ。

[日本経済新聞朝刊2011年6月26日付]
http://www.nikkei.com/life/culture/article/g=96958A96889DE1E3E2E5E1E7E3E2E0E7E2E4E0E2E3E39F8891E2E2E3;p=9694E3E4E2E4E0E2E3E2E5E3E2E4

風評被害についての本の紹介記事を読んで思うのは、そもそも正しい情報を正しく伝え、伝えられた情報を正しく理解すれば、風評被害なんて生れもしない。

伝えられる情報が、根拠がなく信用できないと思われたときに、個々の判断が蓄積されて次第に大きくなって風評被害となっていく。

こういう時に、アカウンタビリティー、説明責任が重要となるが、今回の福島原発事故で、東電、政府は果たして説明責任を十分果たしたのか。

事実を包み隠さずありのままに、きちんと説明して、アカウンタビリティーを果たしていないから、風評被害を招いているともいえる。

東電も、政府もこの認識が欠けるし、マスコミもその点の問題点が見えていないように思う。

*アカウンタビリティー(Accountability) の日本語訳)とは、政府・企業・団体などの社会に影響力を及ぼす組織で権限を行使する者が、株主や従業員(従業者)といった直接的関係をもつ者だけでなく、消費者、取引業者、銀行、地域住民など、間接的関わりをもつすべての人・組織(ステークホルダー:stakeholder、利害関係者)にその活動や権限行使の予定、内容、結果等の報告をする必要があるとする考えをいう。

ウィキペディアより。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%AC%E6%98%8E%E8%B2%AC%E4%BB%BB

9月7日付けの読売新聞の社説です。


以下、引用。


◆再稼働で電力不足の解消急げ◆

 電力をはじめとしたエネルギーの安定供給は、豊かな国民生活の維持に不可欠である。

 ところが、福島第一原子力発電所の事故に伴い定期検査で停止した原発の運転再開にメドが立たず、電力不足が長期化している。

 野田首相は、電力を「経済の血液」と位置づけ、安全が確認された原発を再稼働する方針を示している。唐突に「脱原発依存」を掲げた菅前首相とは一線を画す、現実的な対応は評価できる。

 首相は将来も原発を活用し続けるかどうか、考えを明らかにしていない。この際、前首相の安易な「脱原発」に決別すべきだ。

 ◆節電だけでは足りない◆

 東京電力と東北電力の管内で実施してきた15%の電力制限は、今週中にすべて解除される。

 企業や家庭の節電努力で夏の電力危機をひとまず乗り切ったが、先行きは綱渡りだ。

 全国54基の原発で動いているのは11基だ。再稼働できないと運転中の原発は年末には6基に減る。来春にはゼロになり、震災前の全発電量の3割が失われる。

 そうなれば、電力不足の割合は来年夏に全国平均で9%、原発依存の高い関西電力管内では19%にも達する。今年より厳しい電力制限の実施が不可避だろう。

 原発がなくなっても、節電さえすれば生活や産業に大きな影響はない、と考えるのは間違いだ。

 不足分を火力発電で補うために必要な燃料費は3兆円を超え、料金に転嫁すると家庭で約2割、産業では4割近く値上がりするとの試算もある。震災と超円高に苦しむ産業界には大打撃となろう。

 菅政権が再稼働の条件に導入したストレステスト(耐性検査)を着実に実施し、原発の運転再開を実現することが欠かせない。

 電力各社が行ったテスト結果を評価する原子力安全・保安院と、それを確認する原子力安全委員会の責任は重い。

 運転再開への最大の難関は、地元自治体の理解を得ることだ。原発の安全について国が責任を持ち、首相自ら説得にあたるなど、誠意ある対応が求められる。

 野田首相は就任記者会見で、原発新設を「現実的に困難」とし、寿命がきた原子炉は廃炉にすると述べた。これについて鉢呂経済産業相は、報道各社のインタビューで、将来は基本的に「原発ゼロ」になるとの見通しを示した。

 ◆「新設断念」は早過ぎる◆

 代替電源を確保する展望があるわけではないのに、原発新設の可能性を全否定するかのような見解を示すのは早すぎる。

 首相は脱原発を示唆する一方、新興国などに原発の輸出を続け、原子力技術を蓄積する必要性を強調している。だが、原発の建設をやめた国から、原発を輸入する国があるとは思えない。

 政府は現行の「エネルギー基本計画」を見直し、将来の原発依存度を引き下げる方向だ。首相は、原発が減る分の電力を、太陽光など自然エネルギーと節電でまかなう考えを示している。

 国内自給できる自然エネルギーの拡大は望ましいが、水力を除けば全発電量の1%に過ぎない。現状では発電コストも高い。過大に期待するのは禁物である。

 原子力と火力を含むエネルギーのベストな組み合わせについて、現状を踏まえた論議が重要だ。

 日本が脱原発に向かうとすれば、原子力技術の衰退は避けられない。蓄積した高い技術と原発事故の教訓を、より安全な原子炉の開発などに活用していくことこそ、日本の責務と言えよう。

 ◆原子力技術の衰退防げ◆

 高性能で安全な原発を今後も新設していく、という選択肢を排除すべきではない。

 中国やインドなど新興国は原発の大幅な増設を計画している。日本が原発を輸出し、安全操業の技術も供与することは、原発事故のリスク低減に役立つはずだ。

 日本は原子力の平和利用を通じて核拡散防止条約(NPT)体制の強化に努め、核兵器の材料になり得るプルトニウムの利用が認められている。こうした現状が、外交的には、潜在的な核抑止力として機能していることも事実だ。

 首相は感情的な「脱原発」ムードに流されず、原子力をめぐる世界情勢を冷静に分析して、エネルギー政策を推進すべきだ。

2011年9月7日01時19分 読売新聞)

☆  ☆

原子力の父、正力松太郎の新聞だけあって、福島原発事故があっても、まだ原発推進とは。

「なぜ正力が原子力だったのか」

当時の時代状況のなかでは、正力にとっての原子力発電は戦前の新聞に似ていた。つまり、それを手に入れれば、てっとりばやく財界と政界に影響力を持つことができる。いや、直接政治資金と派閥が手に入るという点で、新聞以上の切り札だった。
 さらに、正力はアメリカの情報機関(国務省、合衆国情報局、CIA、国防総省)が第5福竜丸事件以来大変な窮地に追い込まれており、日本の反原子力・反米世論の高まりを沈静化させるために必死になっているという情報を得ていた。
テレビを導入したときと同様、自分が手を挙げさえすれば、アメリカ側の強力な支援が得られ、「原子力の父」になれるという感触を得た。老新聞王はこれ以後この原子力導入という切り札を使ってなんとか総理大臣になろうと執念を燃やすのだ。(有馬哲夫『原発・正力・CIA―機密文書で読む昭和裏面史 』新潮新書、35頁)

ここに至っても、未だ原発推進では、国民の安全、安心よりも、原発メーカーの人、モノ、カネを投入した生産ラインを活かしたい産業界のために、この新聞はあるのか。

1000万人購読者がいずれ目を覚ますだろう。

【全国拡散!署名】


http://www.shomei.tv/project-1789.html


茨城県の皆様、野田新総理は検査終了原発から「再稼働」させる方針です。


地震停止以来、点検中の東海第2原発の検査終了日は11月14日。


黙って見ていると、年末~来年には動き始める可能性大。


☆  ☆


野田新総理の支持率が高いですね。


でも、いったい何をしてきたのですか。


何にもしてないのに支持率上昇。


それで、原発再稼動ですか。


発足直後の内閣支持率を求める世論調査に、何の意味があるのか。


期待値を求めているのなら、それは世論調査する中身がない、ということになる。

福島第一原発事故について、「報道規制」と「言論統制」の日本の今の状況です。

以下、引用。

http://matome.naver.jp/odai/2130183431868236701

(2011.4.20)NHK関係者によると、NHK水野解説委員は『事故の深刻度を断言した直後、原子力・電力関係者から『不安を煽っている』と叩かれたのです。また、原子力の専門家と称する大学教授や研究者からも、『技術者でもないクセに』と猛批判を浴びた。そのため水野氏も一時はだいぶ落ち込み、元気をなくしていました。』
『でも、現実は水野氏が警告した通りの方向に進んでおり、いまでは批判していた専門家のほうが黙り込む事態になっています』
『水野氏は3月27日に放送されたNHKの特番中に、「良いことも悪いことも伝えなければならない」と、信念を語った。』
(当初、ネット上の噂として広まった水野解説委員への圧力に関して、NHK関係者が認めた)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/2455

(2011.3.16)15日に激変したNHK水野解説委員
『翌15日のTVで観た水野委員、
明らかに元気がない。
声のトーンも暗い。
昨日感じた
報道者としての「使命感」のような
強い何かはもはや感じられない。
何かがヘンだ。』
http://blog.livedoor.jp/kokoronojidai/archives/51739231.html

(2011.4.17)『テレビ朝日首脳陣は「原発問題は取り上げるな」と番組サイドに宣告した。当然、田原も番組サイドも「今この時期に他に何をやれと言うのか」と反発したが、局は「何でそんなに原発問題にこだわるのか」と押し返す。』
『何でと言ったって、今全国民がこれほど関心を持っている問題はないじゃないか。』
『すったもんだの挙げ句、推進派中心の当たり障りない顔ぶれで、しかも原発問題に絞らずに穏健に行うことで妥協が成り立ったらしい。それでも局側は心配で、幹部が勢揃いして田原が暴走しないか監視し、CMの度ごとに「これまでのところは、まあ妥当だ」とかプロデューサーに圧力をかけ続けたと言う。』
(『幹部が勢揃いして田原が暴走しないか監視し、CMの度ごとに「これまでのところは、まあ妥当だ」』って……とてつもなくチェックが厳しようです。)
http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2011/04/1_6.html

(2011.4.11)広瀬隆『'88年か'89年のことでしたが、当時放送していた『11PM』(日本テレビ系)という番組に出演した際、原発を叩いたことがありました。
生放送だったので編集されなかったのですが、CMの合間に控え室で番組ホストの藤本義一さんといると、テレビ局の営業セクションの社員が飛び込んできて、『(私に)しゃべらせるな!』『広瀬を映すな』と、藤本さんを怒鳴りつけたんです。
藤本さんは、『事実を言って何が悪い!』と一喝し、引き続き原発の危険さを話させてくれました。
雑誌に寄稿した際も経験しましたが、反原発の主張を展開すると、私ではなく、私が登場するメディアに圧力をかける。それが彼らのやり口でした』
(電力関係者からの圧力は20年以上前から存在している)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/2439?page=3

福島第一原発事故について、「報道規制」と「言論統制」の日本の今の状況です。

以下、引用。

http://matome.naver.jp/odai/2130183431868236701

(2011.3.12)日経新聞に掲載された今中哲二(いまにしてつじ)京都大学助教の記事が『大きな損傷受けた』から『大きな損傷がないとわかり』に書き換えられる
(『最後の防護壁である原子炉格納容器(げんしろかくのうようき)が大きな損傷を受けたのは間違いない』という内容が、『爆発の報告を聞いたときは原子炉を覆っている最後の防護壁である原子炉格納容器が大きな損傷を受けた可能性を危惧したが、大きな損傷がないとわかり、ほっとしている。』という真逆の内容に書き換えられた)
(結果的には、書き換え前の記事が正しかった。)
http://www.snsi.jp/bbs/page/1/view/1349
http://zerosen560.blog60.fc2.com/blog-entry-414.html

(2011.4.27)フランスの放射能に関する独立調査情報委員会CRIIRAD『3月15日の福島県内での放射性物質飛散量が最高で基準値の1千万倍に達し、都内でも16日夕刻にかけて基準値の100万倍を記録した』
『詳しい測定値を国際配信したとたん、その活動を日本の大手マスコミは無視し、公的研究機関もデータ提供をやめたんです。』
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110427-00000303-playboyz-soci


(2011.4.27)放射能数値計算を重ねてきた小川進博士『ほとんどの日本国民は知らないことですが、この時点で日本政府と報道機関が足並みをそろえた極端な情報操作が始まり、世界中から猛烈な反発を受けるようになったのです』
『われわれは東京大学の学術サイトに頻繁にアクセスして研究を進めていますが、3月末から原子力関連だけでなく地学や気象学など、いくつもの分野でパスワードを持っていてもアクセスができなくなった。』
『同じ国立大同士でもこのありさまですから、私立大学はもっと困っているようで、学問の独立と自由が保障されない暗黒時代が来たと嘆いています』
(学術サイトへのアクセス規制が始まっていることに言及)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110427-00000303-playboyz-soci

(2011.4.26)郡山市立橘小学校が独自に校庭等の放射線測定値をホームページに掲載していたが、『インターネット等での測定値の発表は、文部科学省や県など公的な機関が測定したものに限る』とのことから、ホームページへの掲載は中断
(公的機関以外は、放射能測定を公表する事を控えるように通達が出ている事自体があまりに異常)
(気象学会は放射性物質関連の研究結果が公表できず、学校などが独自に行なった放射能測定結果も公表できず……
以前は当たり前に行なっていた、情報公開が内容によって制限され始めているようです。)
http://bit.ly/j4MSsO
http://blog.goo.ne.jp/yampr7/e/dca2407794f5e9b5810d5b479af2b9dc

(2011.5.2)内閣官房参与を辞任した小佐古教授の説明会、官邸側から守秘義務の指摘を受け中止
『民主党の空本誠喜・衆院議員によると、小佐古教授が官邸から守秘義務の指摘を受けたことが、中止の理由だという。』
『1日、小佐古教授から空本氏に、「(官邸関係者から)老婆心ながら、守秘義務があると言われた」として、説明会には出席できないと電話で伝えてきたという。』
(元政府関係者が独自の説明会を開けなくなっている。)
http://nuclear2ch.blog39.fc2.com/blog-entry-291.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110502-OYT1T01026.htm

私たちがもっとも疑問を抱いたのは海江田万里経産相だ。

脱原発に疑問を呈し手いたのに、公約に「40年以内に原発ゼロをめざす」と書いた。

きのう海江田氏は、その理由を支持議員に求められたからだと認めた。

しかも閣僚として担当した課題で、これほど主張が変わるのでは政治家としての信念があるのかと首をかしげざるをえない。
(2011年8月29日付朝日新聞社説「政治を前に進める人を」)

政治家としての信念は、総理大臣になることで、国民のための政治は二の次なのでしょう。

社説は続いて・・

鹿野道彦農水相は「ただひとつ党をひとつにすることが私の役目」だという。

それは党内の問題であって、国のリーダーの使命ではなかろう。

と。こんなもんです。日本の総理大臣は。

8月28日、日曜日のYTV「たかじんのそこまで言って委員会」では、安倍晋三元総理大臣が出演。

「原発と事故が混乱しており、原発推進は間違っていなかったが、安全性に問題があった」旨の発言をしていたが、混乱しているのは安倍さんでしょうが。

地震の多い日本に、そもそも原発は無理だから、事故となった今、原発推進は間違っていたという認識もない。

原発と事故を分けて、混乱してはいけない、なんて、どこかお花畑の学者の意見に聞こえてくる。

しかも原発のゴミの廃棄はどうするのか、その問題に答えてもいない。

こんなもんです。日本の総理大臣は。

日本の総理大臣に野田佳彦さんがなるようだが、果たして1年もつのか・・


今、話題になっているドイツの報道番組です。拡散お願いします。

ドイツZDF-Frontal21 福島原発事故、その後(日本語字幕)
http://www.youtube.com/watch?v=5n_3NK-tsOU&feature=youtu.be


国民の視点にたって、伝えるべきことを、きちんと伝えています。

番組では福島県民には知らされていないと報道されています。

日本は政府もメディアも事実を包み隠さず、正しく国民に伝えているのでしょうか。

Entelchen3 さんが 2011/08/28 にアップロード
★ドイツのTV局ZDF「フロンタール21」シリーズが 8/26 放送した番組 Die Folgen von Fukushima。

▼福島第一原発から80キロ離れた本宮の農家大沢さんは、自分の栽培する野菜の検査を▼市民放射能測定所に依頼した。

▼県の食品衛生検査所では受け付けても--らえなかったからだ。結果大量のセシウムが発見される

▼東電は「自分たちの仕事は、原発の中だけ。測定は管轄外。」と無責任発言

▼「これはもはや食べ物ではなく放射性廃棄物です」。なぜ行政はこうした検査を受け付けないのか、

▼ドイツの記者が原-発-担当大臣を問い詰める。

▼ 原発 から80kmの農家 大沢さん「自分の体がどれくらい放射能被曝しているか検査したかった。だが福島大学には拒否された。市民の検査はしないと。友人隣の件の病院に問い合わせた。

▼ところが福島県知事から福島県民の診察を受け入れないように指示されてた」

福島第一原発5、6号機いつでも再稼働可能と東電協力会社幹部
 史上最悪の事故を起こした福島第一原発は「廃炉」にするのが当然――世間では、そう思われている。しかし..........≪続きを読む≫

マイケル・ジョーダン?


ご冗談でしょ。


福島原発は廃炉。福島県民を苦しめ、農民、漁民を苦しめた原発はもういい。


以下ニュースから引用。


 史上最悪の事故を起こした福島第一原発は「廃炉」にするのが当然――世間では、そう思われている。しかし、現場で進められている作業を詳細に検証すると、表向きの発表からはわからない、隠された“意図”が姿を露わにする。ジャーナリストの伊藤博敏氏がレポートする。

 * * *
 福島第一原発には6基の原発があるが、連日のように報道される1~4号機に比べると、5、6号機の動静はほとんど伝えられない。

 地震発生時に5、6号機は定期検査中。しかも、午後3時35分に到達した高さ15mの津波によって、1~4号機の全交流電源が喪失したのに対し、5、6号機は1台の非常用ディーゼル発電機が運転を継続、10日後には外部電源に切り替えられ、以降、原子炉内の温度が100度以下になる「冷温停止」が続いている。

 衛星写真で見ればよくわかるが、5、6号機は双葉町にあり、南にある大熊町の1~4号機とは少し離れている。この若干の距離感に「冷温停止」の安心感が、5、6号機の存在を忘れさせる。だが、東京電力はこの2基を、1~4号機と違って今も貴重な「資産」として考えているようなのだ。

 東電協力会社幹部が、事もなげに言う。

「メンテナンスは終わっており、5、6号機はいつでも再稼働できる準備が整っています。津波対策にも乗り出しており、消波ブロックを現在、積み上げている。25tのものを4000個と聞いていますが、最終的には1万個ぐらいになるでしょう」

 再稼働? 驚きの証言である。

 既に、1~4号機については廃炉が決まっている。原子炉建屋が吹き飛び、原形をとどめないほど大破、原子炉格納容器がむき出しになった3号機を始め、4基の原発は、これから数十年の歳月と1基5000億円ともされる費用をかけて、処分されていく。

 その隣で、運転再開など「世間の常識」ではありえない。有識者による「福島県復興ビジョン検討委員会」は、事故を起こした第一原発にとどまらず、第二原発の廃炉も求める方針を打ち出している。そうした情勢を踏まえ、佐藤雄平知事は6月末の県議会で「原子力に依存しない社会を目指す」と、再稼働を否定した。

 だが、東電は原子力政策の継続を信じて疑っていないようだ。その証拠に、1~4号機の津波対策以上の熱心さで5、6号機に取り組んでいるように見える。しかも、細大漏らさず情報を公開している、と言いつつ「聞かれたこと以外は答えない」という姿勢は事故以前から変わっていない。これから詳述する5、6号機の大規模な防波堤工事は、私が今回問い合わせるまで伏せられていたのである。

 東電は、津波の最高水位を5.7mと想定、それに備えて防波堤を築いていたが、襲ったのは15mの大津波。防波堤をなぎ倒し、高さ10mの敷地に立つ1~4号機のタービン建屋を襲い、海水に浸した。

 これによりタービン建屋内の電源系が機能喪失した。余震による再度の津波を怖れた東電は、5月中旬から網や籠に石を充填し、それを積み上げる仮設防潮堤の設置に着手、6月末に完成した。

 東電は公開仮設防潮堤の写真を公開しているが、3号機のタービン建屋から集中廃棄物処理施設に至る長さ362m、海面からの高さは14mのもので、マグニチュード8程度の地震で想定される高さ7~8mの津波を防ぐことができるという。

 一方、5、6号機の敷地の高さは13mと1~4号機より高い。それが、損害が軽微だったひとつの要因だが、津波で防波堤が破壊され、無防備な状態であるのは1~4号機と変わらない。

 そこで、5、6号機では防波堤そのものの補修工事に入った。福島第二原発と女川原発で重さ25tの消波ブロックを製造、運搬船で運び、クレーンで吊り上げ、構造計算のうえで積んでいく。現地の写真を見比べると、「冷温停止」しているはずの5、6号機の工事のほうが手厚いように見える。

 それについては、地形の差による違いだとする指摘もあるが、少なくとも、どちらの工事も同じマグニチュード8クラスを想定した津波対策である。それを片方は発表し、5、6号機については発表しなかったのは、「再稼働への備え」と指摘されることを嫌ったからだと考えられないか。

 東電は、「工程表」に基づき、原子炉循環系の確保、海洋汚染防止のための遮蔽壁の設置、余震、津波対策などを同時並行で進め、そこには5、6号機向けの防波堤補修など再稼働へ向けた準備も含まれる。

「再稼働」について、東電広報部はこう説明する。

「発表はしていませんが、防波堤補修のために、消波ブロックの積み上げ工事を、9月末までをめどに行なっているのは事実です。1万個? いや、約3000個と聞いています。再稼働については、国や地域のご理解をいただきながら進めるもので、今、申し上げる段階ではありません。また、5、6号機も福島第二も大切な経営資源という認識です」

 人も組織も簡単には変われない。原発は今も東電にとって推進すべきものだし、ある程度は情報や資料を公開しているものの、「知らしむべからず」の基本姿勢に変わりはない。その「ブレない東電」に政治がブレずに対応できるのか。電力行政に関する「ポスト菅」の役割は大きい。

8月24日付の朝日新聞、国際欄によると、中国・四川省の原子炉工程研究所で放射能漏れの声がネットで騒ぎになっていると報じられている。


ネットでは、黒煙を上げる建物の写真も多数投稿され、当局からは書き込みが次々と削除されているという。


中国では既存メディアが真実を十分に報道していないとの不信感が市民の間にあるため、ネット上の書き込み情報が大きな影響を持ちつつある、と記事にある。


メディア不信は何も中国ばかりではなく、日本でも福島原発事故の報道を目のあたりにした日本人も、日本のテレビ、新聞が事実を歪曲して報道しているのか、とようやく気がついた。


中国のメディア事情は、日本のことでもある。


ところで、柯隆(かりゅう)・富士通総研・主任研究員が、その著「チャイナクライシスへの警鐘」(日本実業出版社)で、中国にはお祭りがない、なくなったと書かれている。


日本では当たり前のお祭りが中国にはない。


だから、1999年、ユーゴで米軍による中国大使館の誤爆の際には、中国の若者がお祭り気分で、アメリカ大使館に生卵やごみを投げつける競争をしたり、反日デモも、天安門事件も、若者はこのお祭りに参加していたという。


今回のネット騒動も、またお祭りなのか?


祭りは人々のストレスのはけ口の役割があって、日本のようなお祭りは、為政者にとって都合がいいし、世の中の安寧秩序には、日本のようなお祭りはぜひお勧めです。


朝日新聞の昨日朝刊、8月24日、一面トップは、民主党代表選。


前原氏が出馬表明で、激戦の様相を伝えるが、小沢氏の党員資格停止、親小沢か脱小沢が問題視されている。


天声人語も、前原前外相の代表選出馬について、筆を進め、「首相は国民のための首相であって、小沢さんのために選ぶのではない」なんて、書いてある。


そんなこと、いまさら言われるまでのないこと。


社説も「小沢か脱小沢か」なんて、ここでも小沢一郎さんについて、触れられている。


でもなあ~、新聞が取り上げるべきは、親小沢か脱小沢ではなくて、原発をどうするのか。


原発を続けるのか、脱原発でいくのか。


菅首相は脱原発の方向性を示したが、 候補からは、何も見えてこない。


この点について、朝日新聞の意識は低い。


それで原発はどうするのか。


各候補はこのことを国民を前に、考えを述べなくてはならない。


新聞、マスコミは、小沢一郎さんのことばかりを報じるが、むしろ報じる必要があるのは原発をどうするのか、でしょ。