ENEOSや三菱ケミカルなどが、プ

ラスチックの廃棄物を原油に近い

状態に戻し原料として再利用する

事業を始める。「ケミカルリサイ

ル」という手法だ。脱炭素と循

型経済の流れを受けて、かつ

普及に至らず埋もれ技術に

び挑む。技術革新をけん引

スタートアップと組みコスト

どの課題解決に取り組む。独B

ASFなど先行する欧州勢を追う。

 

 

 

今回は、ENEOSが三菱ケミカルと共同

で始める、プラスチックの廃棄物を原

油に近い油に戻して原料として再利用

する事業 に関する記事を紹介します。

 

経済の授業だったと思いますが「4つ

のR」というのを習いました。

 

Refuse(リフューズ)断る。例えば、

スーパーでマイバッグを持参して

レジ袋は不要です、と断る。

Reduce(リデュース)減らす。例え

ば、シャンプーなど詰め替え用を

利用してゴミが出るのを減らす。

Reuse(リユース)再使用する。例え

ば、捨てずにフリマで売る。

Recycle(リサイクル)再生利用す

る。

 

Recycle(リサイクル)は、さらに

ケミカルリサイクル、マテリアルリサ

イクル、サーマルリサイクル、3つに

分類されます。

 

サーマルリサイクルは、燃料として燃

やしてしまう。マテリアルリサイクル

は、例えばプラスチックを粉砕した

り、溶かしたりして再びプラスチック

の製品にする。

身近な例としては、みなさまよくご存

じのペットボトルから作るフリースが

あります。ケミカルリサイクルは、今

回の記事にあるように、廃棄物に化

学処理を施して再び原料に戻してリ

サイクルする方法です。

 

プラスチック循環利用協会の2016

年の統計によると、日本のプラスチ

ック廃棄物処理の現状はサーマル

リサイクルが約57%、マテリアルリ

サイクルが23%、ケミカルリサイク

ルが4%だそうです。

 

しかもマテリアルリサイクル23%の

うち16%は海外への廃棄物輸出に依

存していて、自前でリサイクルしてい

るのは7%に過ぎません。

 

日本のプラスチック廃棄物処理の現状

は早急になんとかしないといけないレ

ベルだと思います。

 

サーマルリサイクルは、プラスチック

などを焼却して燃料として使うわけで

すから、地球温暖化問題や脱炭素の

観点から考えると、今後は抑制方向

でしょう。


そうなると、マテリアルリサイクル

か、記事にあるケミカルリサイク

ルの比率を早急にしかも大幅に

増加させる必要があると思います。

 

ケミカルリサイクルの今後の展望です

が、

 

「環境負荷の低さがプラスチック

の新しい付加価値になる。」三菱

ケミカルの和賀昌之社長は期待

する。石油の使用量を減らせるう

え、単純な焼却処分と比べて二酸

化炭素(CO2)の排出量を5割以

上減らせる可能性がある。

 

え、なんですって。

 

プラスチック廃棄物を原油に近い状態

に戻して再利用する油化技術の歴史

は古く、1970年代に始まったそう

です。しかし、コストの問題などが

あって、ENEOSも11年頃撤退しま

した。

 

その後、油化技術は普及に

至らず埋もれていった。

 

しかし、

 

この状況を廃プラ問題への関心の

高まりと脱炭素の流れが変えた。

商機と捉えて技術革新に臨むスタ

ートアップが登場。対応を迫られ

る石油・化学品大手が提携などで

技術確保に動き始めた。

循環型の事業を模索する三菱ケミ

カルもその一社だ。6月、英ムラ

テクノロジーとライセンス契約を

した。高温高圧の超臨界水で廃

プラを分解する技術の提供を受

ける。廃プラ投入量の6~8割の

油が得られるという。

 

すごいじゃないですか。

これは期待できそうです。

 

17年に中国が廃プラの輸入を制

限し、行き場を失った廃プラは国

際問題になった。プラスチック袋

の有料化など消費者の関心は高

い。米調査会社ラックスリサーチ

は、油化設備の処理能力は世界

で20年の66万トンから30年

には1895万トンへ拡大すると

予測する。

 

日本の企業も、欧州勢に負けずに存在

感を示して欲しいと思います。

 

実は、マイクロプラスチック汚染問題

で、魚が汚染させているというニュー

スを見て、思わず箸が止まった今日

この頃でした。

 

 

 

「超臨界」については、是非

こちらもご覧ください。