グロービス経営大学院の

嶋田毅教授が、米テスラ

が半導体不足に苦しむ

多くの自動車メーカーを

尻目に業績を伸ばしている

動きを「ボトルネック」の

観点で解説(その2)

 

 

 

今回は、業績好調のテスラ

の話題の続編です。

 

テスラは何故半導体不足

を回避できたのか。

 

前回のブログで、一般の

自動車メーカーの場合、

 

※『』内は、小嶋教授の原文

です。

 

『多くの半導体メーカー

にとって、車載半導体は

決して「おいしい」ビジネ

スではない。』という話を

お伝えしました。

 

テスラは、一般の自動車

メーカーとどこが違うので

しょうか。

 

嶋田教授がおっしゃる

サプライチェーンの

ボトルネックを解消する

方法の1つは、

 

『部品メーカーの値上げ

要求を受け入れて、

半導体を調達すること。』

 

『ただ、これでは業界全体

の問題解決には至りませ

ん。』

 

体力があり、仕入価格の

上昇に耐えられる自動車

メーカーが取れる作戦と

いうことですね。

 

『特に日本では長年の

自動車メーカーの強気な

態度が影響して、半導体

メーカーも「都合のいいとき

だけ頭を下げられても」

と若干冷めた態度を取って

いるという話も聞きます。』

 

この作戦すら現状厳しい

ということですか。

自業自得、と・・・・・。

 

ボトルネックを解消する

方法の二つめは、

 

『一定量を自社で内製

したり、使用する半導体の

量を工夫して削減したり

するものです。』

 

テスラは二つめの方法を

とりました。

 

テスラは一般的な自動車に

比べて数倍の半導体を

使っています。

『何もしなければ、大きな

ボトルネックになりかねま

せん。』

 

テスラのこの問題に対する

危機意識が、高かったという

ことですね。

 

テスラは、半導体の一部を

内製するとともに、

 

『ソフトとの絶妙な組み合わ

せで、必要な半導体の数や

バリエーションを減らしました。』

 

しかしこの手法は、

『社内のIT人材が豊富なテスラ

ならではの解決策と言えるで

しょう。』

 

『半導体メーカーの間に

「どうせ車載用に投資する

ならテスラ」というムードを

つくり出し、ボトルネックの

解消がさらに加速しました。』

 

 

社内の人材や、仕入先に

対する姿勢の両方で、日本

の自動車メーカーは後れを

取っているように思えます。

 

小型モーター製造大手の

マブチモーターは、販売

先に対し「汎用品」の導入

とコスト削減を提案し、

シェアを拡大したと聞き

ます。

 

半導体メーカーは、

自動車メーカーに対し

マブチモーターのような

「提案」はできなかった

のでしょうか。

 

強い立場の自動車メー

カーが、聞く耳を持たな

かったのでしょうか。

 

 

 

日本の自動車メーカーに

とって、半導体はエンジン

回りの精密機器と違って

「格下」の部品のイメージ

があったのかもしれません。

 

自動車メーカーは、ここ

からどういう挽回策を

講じていくのでしょう。

 

おそらく現状でもIT人材の

獲得には、超積極的だと

思います。

 

今回の半導体不足を、

全部品の調達に当り

サプライチェーン戦略

を見直すチャンス

できれば、必ずや反転

攻勢にでることが可能

だと思います。

 

もし今回の打開策を、

 

半導体の仕入価格を

上げさえすれば、

取り合えず

半導体メーカーも

文句あるまい、という

発想しかなければ、

 

テスラに追いつけない

かも。

 

 


このブログの前に、是非こちらも

ご覧になってください。

 

 

快走テスラ、半導体不足に耐性 ボトルネックどう解消?@ 11/5のムムムな日経記事(その1)