前回投稿からしばらく振りになりました。凶悪犯罪に関する投稿で終わっていたので明るい話題を探していたものの、毎日種々の問題対処に追われています。家は白アリにやられているし、隣人の引越し大作戦によるトラブル、水漏れ、さらには日本に住む母がまたしても転倒して頭から流血、縫合。重なる時にはほんと色々重なるもんですね。

 

その間にもアメリカの大統領選挙戦は目まぐるしい展開でした。驚いたのは6月下旬の大統領候補討論会のバイデン氏の様子で、たまたまオンライン視聴した辺りが特別調子が悪かったところだったようで、全く話せていなかった。途中で言葉に詰まって沈黙し、何とか出て来た言葉も論理的には着地できていなかった。とても声が弱々しく、精彩に欠ける姿でした。

 

言い淀んで言葉を探している時の写真がこちら。隣のトランプ氏も「いったいどないしたん?」と訝しがっている笑い泣き

 

 

 

 

カリフォルニア時間で夕方6時半頃だったので東海岸の討論会場だと夜の9時半頃だったんですね。夫は「う~ん、バイデンおじいちゃんにはもうクッキーとミルクを飲んで寝る時間だったのかも」って言っていた爆  笑 クッキーとミルクというのはクリスマスにプレゼントを運んできたサンタさんが、訪ねた家で食べるもの、転じてお年寄りの寝る前の儀式(笑)

 

討論会の後になってその日は欧州訪問後で疲れていたというバイデン氏は、"I'll try to go to bed by eight."「これからは夜の8時までに寝ることにする」と話したと報道されていました。いやいや、もし地球の裏側で緊急事態が発生した場合には真夜中でも飛び起きて頭を働かせて事態対処にあたらないといけなくない!? 

 

7月13日にはまさかのトランプ前大統領への暗殺未遂事件が起こる。オンラインニュース速報として出て来た時には一瞬フェイクニュースかと思いました😆 一部始終を伝える映像を見ましたが、トランプ氏は車に乗りこむ為に立ち上がってから、何度も "Let me get my shoes!"と言っていた。命を奪われかけてる時に靴の心配をしていたのは靴下で歩くカッコ悪い姿を見せたくなかったのか⁇ 

 

シークレットサービスが取り囲んで安全に移動させようとする中、拳を突き出してFIGHT! FIGHT! FIGHT! と口が動いていて、後ろには星条旗、顔には耳から滴る血という完璧なる「勇敢に闘う大統領候補」の写真が報道陣のカメラに収められた。今はこのTシャツが支持者の間で飛ぶように売れているらしい。

 

 

 

 

事件後に開催された党大会では、負傷した耳が痛々しいトランプ氏が登壇するのですが、、

 

 

 

なんとトランプサポーターの参加者までこの姿!爆笑

 

 

 

 

右耳に白い紙や布を当てて連帯感を示し、何度も何度も"We love Trump!"と唱えていた。銃弾からの難を逃れたということで今は「神に選ばれた人」とされているのだとか。やはりキリスト教ナショナリスト的色合いの濃い支持集団なのだと感じます。

 

 そんな中、メラニア元大統領夫人は冷静で中道的姿勢の声明を出していました。

 

 

 

字が小さいので少々抜き出して訳します。

 

We are all humans, and fundamentally, instinctively, we want to help one another. American politics are only one vehicle that can uplift our communities.  Love, compassion, kindness and empathy are necessities.

And let us remember that when the time comes to look beyond the left and the right, beyond the red and the blue, we all come from families with the passion to fight for a better life together.

 

 

私たちはみな人であり、基本的に本能的に互いを助け合いたいと願っています。アメリカの政治は社会向上の為のひとつの手段に過ぎません。愛、思いやり、優しさ、共感は必要不可欠なものです。ですから右や左、赤や青を越えて見る時が来たら、私たちは皆、より良い生活のために共に闘う情熱を持った家族から来ているのだということを思い出しましょう。

 

メラニア夫人の方が分断を招く言動が多いご主人よりもずっとまともなお考えではありませんか!爆笑

 

暗殺未遂事件の後でより団結したトランプ支持者は勢いを増し、党大会ではもはや次期大統領はトランプ氏に決まったかのよう。一方、討論会以降から焦り始めた民主党議員、なぜか大手新聞に突然寄稿することにした民主党支持の俳優ジョージ·クルーニー、ペロシ元下院議長を始めとする民主党上層部も「バイデン氏ではダメかも」と感じてバイデン氏に選挙戦の辞退を促すようになりました。

 

最新の世論調査でもこんな結果が出ています。

  

 

 表内一番左が世論調査の名称、その右は調査エリアで上からミシガン州、ペンシルベニア州、アメリカ全土が4つ続き、アリゾナ州、ネバダ州、ペンシルべニア州、フロリダ州となっています。これらの州は全てswing state、つまり勝利政党が変動する激戦州。どこも軒並みトランプ支持が増加しています。

 

このような状況下で連日ニューヨークタイムズ紙からの速報が受信箱に届く爆  笑


July17 Biden called ‘more receptive’ to hearing pleas to step aside

July18 Biden appears to consider dropping out

July19 Biden says he will resume campaigning as more Democrats urge him to quit

July20 Biden drops out of presidential race, bowing to intense pressure from Democrats  

July21 Biden endorses Kamala Harris for president

 

17日:バイデン氏、選挙戦中止の申し立てに対し「より受容的」

18日:バイデン氏、降板を検討している模様

19日:バイデン氏、民主党員が選挙戦辞退を要請する中、選挙活動を再会する意向を表明

20日:バイデン氏、大統領選から離脱。民主党員からの強い圧力に屈する

21日:バイデン氏、大統領選でカマラ・ハリス氏を支持

 

今日は歴代民主党大統領をはじめ多くの議員がバイデン氏の勇退に賛辞を送っていました。オバマ元大統領は「バイデン氏はこれまで闘いを諦めたことは一度もない人物であり、今回の決断は苦渋の末のことであろう。彼は自分自身よりもこの国の将来を優先させた素晴らしい政治家だ」という主旨の声明を発表していました。

 

探してみると、有名人の格言集にバイデン氏のこんな言葉が掲載されていました。

 

 

 

【人生のどこかで失敗することは避けられないが、あきらめることは許されない】

 

だから選挙戦を続行しようとしていたんですね。

 

さて、今日はバイデン氏の選挙戦離脱に伴い、民主党への募金が一挙にここまで増えたそうですびっくり

 

(オレンジ色の表示箇所が離脱発表時刻です)

 

そのくらいバイデン氏への不安が大きかったということでしょう。今でも歩くのも話すのもおぼつかない大統領の第2期は如何に…と誰しもが危ぶんだ。

 

現時点ではハリス氏がバイデン氏からのバトンを受け継ぐ最有力候補ですが、8月19日の民主党全国大会で指名を受けた人が大統領候補として正式に選出されます。そのあとで副大統領候補の指名となると本格的な選挙活動開始はまだまだ先になりそう。本来バイデン対トランプ討論会は7月半ばの予定だったのがバイデン氏の要望で6月下旬に繰り上げになり、その結果バイデン氏続投への不安が早い目に露呈したのは良かったのかも知れません。

 

バイデン氏に選挙戦退陣を迫った民主党議員の一番の理由はあのままではバイデン氏が負けるのみならず、弱いリーダーの下では上院、下院の両方とも敗退する恐れが出て来たことが大きいのでしょう。つまり、トランプ氏が大統領に返り咲いた際に上院もしくは下院のどちらかを民主党が抑えられていないとなると、どのような過激な法案も通ってしまうという事態が発生する。

 

トランプ氏の政策アジェンダや共和党の「プロジェクト2025」には経済政策でも外交政策でも「アメリカ第一主義」がみなぎり、政府職員を大幅に削減してトランプ氏の意向に賛同する人のみを雇い入れる、教育省の廃止、NIH(アメリカ国立衛生研究所)の大幅改変、地球の環境保護を無視したエネルギー政策、FBIを管理下に置くなど独裁政治の色合いが濃いのが特徴です。

 

投票総数ではなく、これまで時間をかけて培われたアメリカの良さが非可逆的に変化することを理解し恐れる人が激戦州にどれほどいるのかいないのかということが全てを決めるという特殊なアメリカの選挙システム。投票日が週末ではなく火曜日と決められているのもオカシイ!国民に投票しづらくさせてどうする笑い泣き 私などはアメリカ国民ではないので、アメリカの行く末についてどんなに気を揉んでも投票すらできませんが汗せめて11月の大統領選挙までにはストレス軽減の方法をたくさん編み出しておきたいと思います笑

 

 

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アップ

もし大統領候補が女性でアフリカ系/インド系のハリス氏なら副大統領候補者には白人男性でしかも激戦州の政治家から選ぶというのが戦略的に得票数を増やしやすいのかもと思ったりも…。ということで、我が州カリフォルニア知事のギャビン・ニューサム氏ではないと私は予想しています。まだまだ目が離せない大統領選挙になりそうですね!