家に帰る飛行機がキャンセルになって突如Airbnbに宿泊することになった私達、貸主さん宅に到着して車を降りたところから話は続きます。玄関前でタッチパネルの鍵の暗証番号を入れていた夫ですが、なかなかドアが開きません。道中仲良くなった運転手さんはドアが開いてちゃんと入れることが分かるまで立ち去らずに見ていてくださいました。既に夜の10時半をまわっていたのに本当に親切な方!
中に入るとまず薄暗い居間があってその向こうにキッチン、居間の横手の廊下をまっすぐ行って左手に2室あり、奥の右手が私達のお部屋でした。インテリアがかなり面白く、あちこちにヴィンテージ風置物があってアメリカレトロな雰囲気です。
居間の壁面には色んなサイズの窓がパズルのように組み合わされていました。
床には旧式テレビがテーブルとして使われていますね。
台所もこの通り。
電話はかからないダイヤル方式の鏡(笑)
ベンチは50年代の簡易食堂、ダイナーの椅子みたい!
さて、まずは手洗いとうがいを!と思い、こんな夜更けに誰も入っていないだろうけど念のためにお手洗いをノックすると、、
I'll be out soon!
「すぐに出ます!」
という女性の声がしました。こちらはお手洗いに行きたい訳ではないので
No no it's fine. Please take your time.
「あ、全然大丈夫です。ごゆっくりどうぞ」
と、お返事して廊下をウロウロしていました。
私達の向かいのお部屋は大きくドアが開いていて泊り客がいない模様。3室とも満室でなくて良かった。2室だけでもまだ手も洗えない状況ですからね。
床に置かれた大きなガラスの壺にはクリスマスツリーに飾るような小さな電球が入っていてオシャレなインテリアに✨これは真似ができそうなアイデアですね!
かと思うと、んん?ベッドの横の壁際にあるのは公衆電話ボックスです。これぞ時代の忘れ形見。日本でもグリーンの公衆電話はもう見かけなくなりました。
私達の部屋は予約画面に出ていたところですが、実際はもっと渋めのインテリア。ミシン台のテーブルとかあってそれなりにレトロでしたが、このランプスタンドはガーデニング好きの私でも流石に錆びすぎかと…
クロゼットで視力検査ができるのはいい
そのうちお手洗いのドアがカチャっと開いたので後ろを振り向くと、そこには妙齢の水も滴るすっぴん美人が、髪も水にしたたらせながら立っていました。
トイレの中にいたこの方はお手洗いではなく、シャワーに入っていたんですね!
服装も見たことのないような素敵なローブをお召しで、こちらが男性だったらドキドキしたのかも(笑)
「ねぇねえ、女神のようなオーラを放つゲストがいたよ!」
と、部屋で伸びてる夫に報告してあげたのに一切興味を示さないなんて、つまらないわ~
でも興味を示し過ぎても困るのかも
女神さまと少し会話をしてからトイレが空いている間に寝る前の洗面や歯磨きも全て済ませて部屋に戻り、前回のブログ記事を書いてから眠りにつきました。疲労困憊で朝までぐっすりのはずでしたが、真夜中に物音がして目を覚ましました。
人が廊下を歩く音が聞こえます。それも行ったり来たり。トイレに入ったかと思うと足音が遠ざかる。そしてまた隣のトイレ内で物音が。。
え~!?いったい今何時なのかと思って携帯を見ると夜中の4時です。
あの方は夜行性の女神さんだったのでしょうか?
それともこの家には幽霊が出る!?それともまさか侵入者??
お部屋の鍵は閉まってるよね。恐ーい!
隣には耳栓をしてすやすや眠る夫がいました。
まだ起こさなくていいい、けど何か起きたらすぐ起こさなきゃ。
こんなのでは全くもって寝つけません。
1時間ぐらいすると急に静かになったので疲れ切っていた私はまた寝つくことができました。
翌朝、空港で買ったマフィンを朝ご飯代わりにキッチンで食べていると、ここのオーナーのカールソンさんが家に来られてご挨拶。昨晩はとても遅く、夜中の3時半頃に最後のゲストがチェックインしていたとのこと。そう言えば、朝は公衆電話の部屋のドアが閉まっていた!
しかも、私達がキッチンから居間に移動するとその部屋から三番目のゲストの女性が出て来て前夜と全く同じ行動に出たのでした。トイレとキッチンを何度も何度も往復している。なんで? 理由が知りたくてうずうずしたけど他人のルーティンに首を突っ込むのはエチケットに反するから居間でじっと足音を聞いていました(笑)
ノースキャロライナ州のシャーロット空港に来てからずっと分からないことだらけ。。
と思っていたら、女神さまの登場で私達の飛行機のキャンセル理由が分かりました!!
アメリカン航空は最近搭乗間際のキャンセルがけっこう増えているとのこと。
その理由はやはり飛行機や天候ではなく、客室乗務員が職場に来ないからですって!
That's called WALK OFF.
それは立ち去りって呼ばれてるんですよ。
私の友人や家族もそんな目に遭ったことがあります。
なのだそうだ。
ううむ。30年ほど住んでいても時々ついていけなくなるアメリカよ~(-_-;)
飛行機から立ち去るぐらいなら、その前にまず仕事そのものから立ち去ってほしかった。。
直前でお仕事拒否したら乗客がどれほど迷惑するか、子供でも分かりますよね。職場に不満があるならもっと別な方法で会社に訴えてほしいものです。
道理でアナウンスで理由が言えなかったわけですね。
「この便には客室乗務員が集まりませんでしたのでキャンセル致します」とは言えないわなぁ。。
訳が分からぬクルーレス(clueless)から乗務員不在のクルーレス(crewless)になったわ~と夫に言ったら理由に唖然としていた夫が弱々しく笑ってくれました。駄洒落など言ってる場合じゃなかった?😂
その日も私達は飛行機に乗れず、時間がぽっかり空いてのんびりとした朝を過ごしていました。そしてこの頃から状況はまた上向きに移行していきます。人生は色々あって、突然思わぬことに陥ったりもしますが、周りの人に支えられながらまた浮上できるようになっているのですね。次回は宿主カーソンさんからのご厚意とシャーロットの街の美術館の話題についてなど。。
![飛行機](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/129.gif)