ペンシルベニア州のリタイヤメントホームに夫の母を訪ね、連日外食やショッピングにお連れ連れしては楽しい時間を過ごしました。Momはこれまで一度も食べたことが無かったタイ料理にも初挑戦!サーモンココナツカレーと豆腐と野菜のタイ風炒め合わせのお料理が気に入ったそうですが、一番喜んでもらえたのは何と、お料理に付いてくる「ご飯」でした
今の住まいのダイニングで出てくるご飯が硬い、又は柔らか過ぎるかのどちらかで全然ダメなんだそうです。お野菜もそこではいつも火を入れ過ぎてクタクタになっているらしく、レストランのお野菜に喜びの声を上げていました。きっと高齢者向けの食事提供の場では歯が悪い人や嚥下力の弱い人を念頭に作られているからなんだと思いますが、そのどちらでもないMomは通常食が恋しいのでしょうね。
今回は屋内アンティークマーケットも見つけてMomと夫と私で楽しく見てまわりました。陶器、本、アクセサリー、洋服、家具、レコード…と昔の物がたくさんあって、まるで100年ほどタイムスリップしたレトロテーマパークのようでした。但し、入場料は無し
写真を撮ったはずと思って探してみましたが一枚もありません。なんでかなぁ??と思ったら、そこではずっとMomの手を引いて歩いていたのでした。やっぱり私には雨の日でなくても手が3本要ります(笑)
土曜日のお昼はカリフォルニアに帰る日だったのでレンタカーにスーツケースを乗せてMomのところへ行き、見た目はそこそこいい感じのダイニングでランチをしてから空港へ向かいました。あっ、ランチのつけ合わせのお野菜はどうしようもなくクタクタでした。舌の上でトロける野菜で、イギリスの茹で野菜が硬く感じるというレベルです
Momと名残惜しい最後のハグをして、ペンシルベニアの小さな飛行場から1時間半ほどでノースキャロライナ州のシャーロット空港に到着。ここで南カリフォルニア行きの飛行機に乗り換えます。乗り継ぎ時間があまり無かったので急いでゲートに向かいましたが、歩けど歩けどターミナルBが出てこない。私は日本で買ったカメラを携え、夫はコンピュータバッグを3つも提げてとにかく歩きました。距離の離れたターミナル間の移動なのにシャトルバスとか関空のようなモノレールは導入されておらず、歩く歩道も故障中で使えない💦 股関節が痛んで泣きそうでした。
やっとゲートに着いた時の嬉しさったらありません!笑顔で搭乗口から程近い場所に腰を下ろして夫がいつの間にか買っていた特大抹茶ラテで喉を潤しました。搭乗時間まであと10分ぐらいかな?って時になって私たちの搭乗カウンターから短いアナウンスがありました。
Flight 358 to Santa Ana is cancelled. Please go to Gate B8 to rebook.
へ!?
今なんて言いましたか❓
Delayed (遅れる)とかじゃなくて、キャンセル⁉️
と、携帯電話にも案内が、、
アナウンスではキャンセルの理由とかいっさい説明無しで、ご迷惑おかけしますとかもなく、少し先のB8の搭乗口へ行けと仰るのはあんまりじゃありませんか〜 いくらここはアメリカと言っても限度を超えてる。お天気も良好ですし、飛行機もスタンバイしているのに一体何が原因なのか解せません。
向かいに座ってる男性が私の驚きに共感の眼差しを向けていました。その人は別の便で、既に2回も乗るべき飛行機がキャンセルになってしまったそうです!今は3回目の搭乗を待っているのだとか!!WHAT!?
夫は、今頃並びに行っても長蛇の列だからどうしようもないと、PCを取り出してエアラインのホームページから代替便を探し始めました。キャンセルになったのはカリフォルニア行きの本日最後の便でした そのうえウェブサイトでは翌日の便も全て満席になっているのです。
夫はエアラインに電話をすることに。空港にいるのにカウンターには既に人が殺到していて手も足も出ないから。出張が多かった時代のプラチナムメンバーというのがまだ残っていたらしく、デスクに繋がって係の人と検討していましたが、結局、2日後の便しか取れませんでした。それも家から遠いロサンゼルス国際空港への到着便で、飛行機の席も離ればなれ。
あ〜あ、、もうどうでもいいわ〜ん💦
としばし全身脱力。
でも突然また頭が動き、「ねぇねぇ、で今晩のホテルどうなるのん?」と夫に訊ねました。
さぁ…
「さぁ」って、、
航空会社が何とかしてくれない?って聞いても無反応。彼ももう相当疲れてる!或いは無の境地?
ホテルの手配をしてもらうには列に並ばないといけないから手荷物全部持ってさっきのアナウンスのB8ゲートに向かおうとしました。でも列が余りに長くて最後尾が私たちのゲートまで到達していました。これだとたとえ数時間並んでも順番が来ない感じ。ホテルは自分たちでも取れるから明後日まで飛べないならスーツケースを探さないと。別のゲートで聞くと、荷物受け取りの片隅にオフィスがあってそこで受け取り希望を出すようにとのことでした。
夫は既にPCバッグをたくさん持っているので私の重い荷物まで待つ余裕はなく、カメラを家に持ち帰ることにしたことを深く後悔。望遠レンズを買っていなかったのは大正解でしたが。
荷物を受け取るのもおかしなシステムで、「1時間ほど待つと、受け取り許可が下りるかどうかが分かる」というなかなか意味不明なもので、原則次の便に乗るまで空港内で預かることになってるらしい。でも夫は足に毎晩、浮腫予防用ソックスを履かねばならないので、どうしても預けた荷物が必要。それを伝えに行くと再申請願いを出してくれて、それから20分ほどでスーツケースが運ばれて来ました。係の人が「メディカルの理由で必要」と申請してくれたので、スーツケースを探す部署の人はお薬が必要だと思って緊急対応してくれたのかもしれません。
でかした、ミーナ!
久しぶりに夫に褒められた
が、ここで運を使い切ってしまった感じ。
スマホで最寄りのホテルを探そうにもどこも満室で空いてません
あの長蛇の列の人が皆んな宿泊先を当てがわれていて、他の便でもキャンセルが出たようだからどんどん無くなってしまったに違いありません。
この際ホテルでなくてもB&Bでもいいかなと思ってサーチをかけると、代わりに個人宅を貸し出すスタイルのAirbnbの候補が出て来ました。私たちはまだ未経験のAirbnbですが、背に腹は変えられません。空港の床で夜を明かすのでなければAircncでもWaterdndでももう何でも宜し 空港から全然近くないけどそれも仕方ない。
最初に見たのは2泊で178ドルという破格値だけど「トイレとシャワーが共用」でした。もう一つは家を丸ごと借りて2日で約600ドル。不要な出費としてはお高いけど、バスルームが他のゲストと一緒というのは辛いよね、とそちらに決めてまずは初回利用に必要なアカウント登録に進みました。それから宿を予約してクレジットカード番号も入れて支払ったら、、
24時間以内に返事します。
との案内が〜!
えぇぇぇ!こっちは今晩すぐに泊まりたいのよ〜
ねぇ、どうする?って夫に聞いたら、
Let’s have dinner first!
というのには笑ってしまった
もう夜の8時半だったんです。幸い荷物受け取りエリアに一つだけ簡単なレストランがありました。長距離を歩いたり、硬い椅子に長く座っていたりで股関節がもう限界でしたが、何とか頑張りました。
そこで食事をしている間に先ほどのAirbnbから返事が来て宿泊OKに!
ヤッタァ〜と手を叩いて喜んだのも束の間、夫が画面の写真を見て言いました。
これって、トイレが共用の方じゃない!?
画面に出てくるお部屋はどう見ても、、最初に見た共用のやつ。。
値段も断然安い!
なんってこった。もうおこった。肩までこった
夫は隣で意識を失った人のようになってる間、私は運転手さんと人生の苦楽の有り様という哲学的なテーマを軽妙な漫才のように掛け合っているうちに次第に元気を取り戻していきました。車を降りたところで You are very nice.と言ってもらい、私の何がどのようにいいのかは全く分からなかったけど、逆境を色んな角度から笑い飛ばす手法が良かったのか??🤔 これってイギリス人お得意の対処法でもありますね〜
色々あるけど笑って旅するミーナ、その晩すぐに試練に直面するとはまだ知らずにいました。
次回に続きます。
今現在、2日目の夜を迎え、いよいよ明日が再登場、じゃなかった再搭乗の日です。
どうか皆様、明日の便はキャンセルにならないように祈ってくださいませ!