ご近所にはアメリカの祝日には欠かさず大きな星条旗を家の外に掲げているご家庭が何軒もあるのですが、先日の独立記念日などはアメリカ人の愛国心の意思表明なのかいつにも増して国旗が頭上にはためいていた気がします。
誰もが知っているアメリカの国旗🇺🇸は赤と白のストライプと左上のブルー地に白い星の集まりのデザインです。
ただし、アメリカの国旗は当初からそういうデザインではなく、国旗の変遷にはアメリカの歴史が深く関わっていたんですね。
1776年の独立宣言後、つまりアメリカ合衆国として初めての国旗は1774年6月14日の大陸会議で採用され、紅白のストライプも星の数もどちらも13で、13植民地の独立を表していました。
「アメリカ国旗の母」と親しまれているベッツィー・ロスさんが作ったと言われている独立後初めての国旗はこんな感じでした。
独立宣言の1776年にイギリスとの戦争が終わったように感じますが実際の独立戦争は1775年4月19日から1783年のパリ講和条約まで実に8年も続いたので独立宣言前の1775年12月3日に初めてお目見えしたのはこちらの図案でした。
アメリカの支社がイギリスの本社にたてつく、そしてイギリスという母国から独り立ちする革命ということもあり、アメリカでは独立戦争とは言わず
American Revolutionary War (革命戦争)
と呼ばれています。こちらの学校の歴史の教科書でも全てこういう名称になっていますがイギリスではAmerican War of Independence と呼ばれるのが興味深いところです。
さて現在の星条旗に話を戻します。
国旗の色やデザインの意味ですが白は純真さと潔白、赤は大胆さと勇気、青は警戒と忍耐と正義を表しています。
紅白13本のストライプは独立当初の13州(thirteen colonies) を表し青地に白の星はアメリカの50州を表します。
ということで当初の13州から独立州が増える度に国旗は変更され続けているというわけですね。
14州目のヴァーモントと15州目のケンタッキーが加わった1795年当初はストライプの本数も15本にしたのでこんな不恰好なバランスの国旗になっていました。
その後もストライプを増やしていったらバランスは壊滅的に変になり(そりゃそうでしょうよ) 遠目にはストライプがピンクに見えるようになったので1818年にストライプは独立当初の13本で不変とし、州の独立は星の数のみに反映させると取り決められました。
それでも1912年以前は星の配列の規定が特になく色々なデザインがありました。大らかなアメリカらしいですね。
現行の星条旗は独立宣言後から数えるともう27代目です!建国してから250年程度の間にここまでデザイン変更が繰り返される国旗は他に類を見ないことでしょう。
最後に変更されたのは1960年のハワイ州追加の時でした。
独立13州とはこんな州です
ニューハンプシャー州
マサチューセッツ州
ロードアイランド州
コネティカット州
ニューヨーク州
ペンシルベニア州
デラウェア州
メリーランド州
ヴァージニア州
ノースカロライナ州
サウスカロライナ州
ジョージア州
ニュージャージー州
これらの州は戦場になったところも多く、アメリカの歴史が感じられるような記念館や博物館などもあり、アメリカとしてはそれなりに古いものも残っていて土地ごとの地域文化が残されているように思います。
その点カリフォルニアは歴史的重厚さには欠けますがパイオニアたちが行きついた別天地として今もシリコンバレー辺りで夢の発明が続いているようですね。
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