ボストン図書館でのアフタヌーンティーの翌日は私の誕生日でした。その日は週末で予約が取れなかっんです。私は去年も誕生日があったのですが(そらそうですね笑)何となく時期を逸してしまってブログでは触れずじまいでした。

 

今年も2週間が経過し、十分遅いのですが自分の記録としてもどんな気持ちで過ごしていたかについて書いておこうと思います。お花も含めてお祝いを前の日にしてもらっていたこともあって、当日はごく普通の日のようでした。

 

週末だったので朝はまずゆっくりとベッドで読書を楽しみました。そのうちミルクティーが飲みたくなって階下に降りて行くと、夫が待ち構えていて「ランチは僕がアボカドトーストを作るのでいい?」と。もちろ~ん!私が作らなくていいのならもう何でもいいです(笑)

 

わが家のアボカドトーストというのはカリフォルニアでよくランチメニューに出て来るのを真似して私が作り始めたオープンサンド。まずアボカドをマッシュしてトーストに塗り、その上にスライスチーズとトマトの薄切りを載せて一番上に目玉焼きをトッピング。最後にオーブントースターでチーズがとろけたら出来上がりです。簡単な割に美味しくて今では夫のレパートリーに加わっています。

 

アボカドトーストと聞いて、閃きました。それを3段トレーの下の段に載せたら真ん中と上の段は前日にティールームで食べきれなかったお持ち帰りを使って家でアフタヌーンティーができそうです!コーヒースイーツマカロン

 

彼がアボカドトーストを作っている間に私はテーブルセッティングや3段トレーの準備などを、おままごと感覚で楽しみました。前の日に終わったはずのアフタヌーンティーが当日にも!ということで、私はいそいそと動き回る笑

 

こんな感じに仕上がりました。手間をかけたのはトレーを分解してお皿を事前に洗うことだけ。

 

 

 

 

 

テーブルが華やかになったのは前日早朝に夫が大きな苗屋さんのフラワーコーナーで一つまた一つと自分でお花を選んでフローリストの方に作っていただいたというアレンジメントがあったおかげです。既成のものにはない私好みの花色と種類を見つけて、私の好きなものをちゃんと見ていてくれたんだと分かって感動しました。

 

 

 

 

 

 

 

私がこれまで何度も「プレゼントは無くてもいいけどカードは欲しいなぁ」とつぶやいてきたのも頭に入っていた模様爆  笑 お互い絵は苦手な方なのに頑張ってウサギのイラストも描いてあったラブラブ

 

夕方になって、少し前に見に行ったアートセンターのギャラリーにもう一度行くことになりました。そこには作風の違う絵画や写真が展示されていてボストン拠点の作家さんも多いようでした。

 

当初私たちが共に気に入っていたのは静寂を感じるこちらの作品です。多くの作品の中でこれだけが売約済みになっていました。小さくて見づらいですが、自然に囲まれひとり静かに腰掛けているという繊細なタッチの版画です。タイトルはPonder(熟考)ですね。

 

 

 

 

 

 

ここ数年の自分を顧みると、コロナの自粛生活が明けても股関節の負傷で家にいることが多かったこともあって大昔の自分が一部戻って来たような気がしていました。それは学生時代のやや内気だった頃の私。中学でイギリスに渡り、曇りがちで陰影あるロンドンの空の下で用心深く新しい世界を観察していた心のかけらがまだ少し残っていたのでしょうか。心の声に耳を澄ませながら一人静かに考えていたい時間が増えていました。

 

アメリカで住み始めてから34年もの間、知らず知らずの間にアメリカの文化に必死に合わせてきたんだなぁと気づきます。ここは明るくポジティブに意思表明することばかりが評価され、静かに熟考することは時として弱いことのようにさえ受け取られる。夫もそんなカルチャーには辟易としている物静かな少数派のアメリカ人。京都で出会った20代の前半の頃の私はまだ父を喪ってから日が浅く、2人で一緒にいる時の穏やかな空気感が好きでした。それがアメリカ生活によってどうやら2人とも本来の自分ではないアメリカ仕様の自分に進化したようです。

 

今後だんだんと人生残り少なくなっていくからこの辺で持続可能モードに変更です。理想を自分に押しつけず、無理は禁物。いつも元気でいようとせずに自然体で。自分の不甲斐なさに泣けてきてもいいし、世界を憂えて落ち込んでもいい。「笑って暮らすんと違うんかいなー」と言われてもいい(笑) ここまで生きて分かったのは一点の曇りもない人生を歩んできた人なんていないということです。

 

暇があったらブログも書かずに先人の生きざまや知恵の詰まった哲学、心理学、文学、歴史学に科学の世界に遊び、この絵のように一人で考えていました。ジャンルに関わらずいつも感じるのは立派な仕事を成し遂げた大家には苦境を経験した人が圧倒的に多いこと。これについては以前にも少し書いたことがあると記憶しています。

 

心理学者ユングは精神的危機に陥っていたし、フロイトも神経症による不安障害や葛藤が後の理論の基盤になっています。文豪、夏目漱石は小さい頃から養子としてたらい回しにされて苦労し、研究留学先のロンドンではうつ病になって帰国してから猫の気持ちまで分かるようになった(笑) 友人の正岡子規は脊椎カリエスで強い痛みと横臥を強いられ、科学者たちは毎日が失敗の連続です。

 

つまり、楽に進んでいける人生などというのはほぼ幻想に過ぎない。戦争や災害に苦しむ人はもちろんのこと、道端で何気なくすれ違う人々も皆んな何かを抱えている。そう思うと一人ひとりが愛おしく感じられて、同時代を生き抜く同志と思えてきます。つらいのは決して自分だけじゃないと分かるだけでも少しは気が楽になって心に余裕が戻ります。文学、哲学、歴史学などは今では生産効率の低い分野だと見なされ価値縮小の傾向にあるようですが、人が他者に共感したり、状況に合わせて生き抜いていくのにこれほど役立つものはないでしょう。

 

さて、先ほどのアーティストは同じサイズの版画をもう一つ展覧会に出品していました。タイトルはWonderで、未知の世界を移動している動的な作品です。

 

 

 

 
実は最初に見てからずっとこの絵のことが気になっていました。ここ数年はPonderの方の絵の状態だったのですが、「一人おこもり時間」を減らしてそろそろ小舟に乗って冒険の旅に出たい気持ちになり始めていたからです。そもそもどんなに悩んでも解決できないことは、とりあえず横に寝かしておくしかない!さて、どの方面に漕ぎ出すかな…と考えるだけで不活発だった全身の細胞が浮足立ってきそうです(笑)

 

その昔書いたキチとミチのお話で言いますと、最初の絵がキチでこちらの絵はミチですね。

[創作童話] キチとミチの冒険

[創作童話] キチとミチの冒険 その2

 

この絵の前でずっと見ていたら、夫が突然言いました。

 

じゃ、この絵をバースデープレゼントにする!

 

え~!

もしかしたら今までで一番嬉しいプレゼントかもしれませんラブ

 

このアーティストの作品は近いところではボストン公共図書館やコロンビア大学、遠いところではプーシキン美術館にも収蔵されているって書いてあるのに、行先がミーナのところでいいのだろうか?爆  笑

 

今は展覧会中なので受け渡しは6月11日以降になるそうです。売約済みのシールを貼ってもらいましたが、お支払いは受け取り時でいいそうです。だからまだ実感は少な目ですけど、お家に来たら自分の分身と思って大切にしようと思います。

 

そんなこんなで、この時期にこの絵との出会いというのが既にワンダーでしたキラキラ

 

ところで今日はイギリスで国民的人気と尊敬を集め、私も大好きな動物学者、デービッド・アッテンボロー卿の100歳のお誕生日だったんですね。BBCの番組で70年もの長きに渡り、生物の魅力と不思議(ワンダー!)を紹介して来られたアッテンボロー卿は、温厚なお人柄が伝わってくる独特の語り口と声色においても唯一無二。心から百寿のお誕生日おめでとうございます!🎊

 

 

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Wonderがフルにある人生はWonderful❣️

じゃ、Ponderがフルにある人生はPonderful?

さっそくわが家の新語にポンダフルを追加!爆笑

皆さんも是非覚えていてくださいね〜(笑)