第34回フェブラリーS | 花のない桜を見上げて満開の日を思う予想

第34回フェブラリーS

 今週は乃木坂46の橋本奈々未が「引退」するという特別な週だ。

 言葉を間違えてはいけない。彼女はもう芸能界に登場することはないと言い切っている。過去の秋元康が携わったアイドルグループはそのグループを辞めるときに「卒業」という言葉を使う。でも、彼女は女優とかシンガーとかの道を目指してはいない。だから、他の道を志すような語感がある「卒業」ではなく「引退」という言葉を使う。

 橋本奈々未はかなり特殊なアイドルだと思う。かなり強い現実主義者として存在しているように思える。もともと乃木坂46のオーディションに申し込んだのも、大学の学費・生活費を親に頼らずに上京してアルバイトや奨学金をそれらに充てて1日の食事はおにぎり1個という生活を送り、アイドルになれば出るであろう「ロケ弁」に憧れたというのが理由だ。そのものを口にすることはないがお金に憧れてアイドルになったのだろう。ほんとうは多くのアイドルがそうなのかもしれないが、彼女はそういう現実的な理由を隠してはいない。

 彼女の発言に現実感の乏しい言葉は、多分ほとんどない。現実を把握して自分を相対化して発しているように思える。だから、昨日の桜井玲香との対談(「桜井キャプテンのお説教部屋」)でメンバーが「橋本奈々未に褒められると素直にうれしい」というのも彼女がお世辞を言わないという事を把握しているのだと思う。そして、「大丈夫じゃないことは人生の中ではなかなかおこらない」という重い言葉を放つ。自分の生き様、またアナフィラキシーや腰痛に悩まされた(少なくとも握手会で腰が悪いので手を握って引っ張らないで下さいという張り紙が出された人はしらない)乃木坂の約6年間の苦労を感じさせながらもそこに希望を差し込むいい金言だと思う。

 家を建て、弟の大学進学の費用にもめどが立った今、彼女がこの場所に留まる必要はなくなったのだろう。だから、「世の中から私はすぐに過去になってなかったものになる!もうなりつつある!私はそれも望んでいる!」とブログにある。人の心のうつろいやすさを彼女が理解しているからこそ出てくる言葉なのだろう。

 でも、その言葉の後で彼女は「自分を好きでいてくれて、自分を思ってくれている人、思ってくれていた人に最後まで誠実でありたい!」と書くこと自体が彼女の誠実さであり正直さであるとも思う。明日20日の5th Birthday Liveは「橋本奈々未卒業コンサート」というサブタイトルが付けられている。残念ながら地方民の私は見ることができないし、握手会数回しか接点がなかった私は申し込もうとも思わなかったが、たぶん彼女が自分自身の6年間にけりを付けるすばらしい、感動的な、そしてひょっとしたらヲタにとっては厳しいライブになるように思う。

 地方民の私は1日だけ休みを取り3日目だけさいたまスーパーアリーナに参加する。昨年、神宮で行われた4th Year Birthday Liveでは1・2日目しか参加が出来なかったので、その補完として今回は3日目を取った。橋本奈々未がいなくなった後の空白を埋めようとして3月に発表される新譜で選抜を2人増やした。彼女がいない乃木坂を創り出そうとしている意図は明確だ。「橋本奈々未を葬り去るために」に企画されたこのバースデーライブを目撃しながら、燃焼しようと思う。

 

 今年初めてのG1フェブラリーS。

◎ホワイトフーガ

 前走は休み明けの酷量で度外視できる。久々の牡馬相手だが、斤量差で何とかならないか。内でじっと我慢をして馬群を割ってきても良し。ケイティブレイブ、コパノリッキーの先行馬を見る位置でポジションが取れれば勝機は増す。

○カフジテイク

 昨年チャンピオンズCで本命にして4着。がっかりしたが今回は堂々主役を張る。前走根岸Sがちょっとど派手すぎる勝ち方で、あの再来があるのかというところで少し評価は下げる。

▲サウンドトゥルー

 この枠なら腹はくくれる。あとは外を廻すか内を切れ込むか、いずれにしてもペース次第。

△エイシンバッケン

 前走は絶望的な位置から馬群を縫っての3着。1600ならもう少し馬はばらける。視界は良くなる。

×ゴールドドリーム

×コパノリッキー

×アスカノロマン

×モーニン

×ベストウォーリア

×ノンコノユメ

×キングスガード

×ケイティブレイブ

 

 ◎から印馬馬連。○▲△の縦目も押さえる。