不登校を解消するための期間どれくらい？　“不登校・ひきこもりを解消するための４つのステージ”

(一部添削、再掲)

おはようございます。

ずっと学校に行けないで居るお子さんと、

「登校することについて話をしてみようか…」

とお考えのお父さんお母さんも少なくないと思います。

しかし、いざ、まだほとんど

家にひきこもっているお子さんに

登校の話をした場合、まったく異なる反応が

戻ってくる場合が多いですね。

お子さんが不登校になる前と変わらない

いつも通りのお考えでいるお母さんの場合と、

このブログに書いているような

“不登校の子どもの心のしくみ、心理”や“学校に行くのが恐いトラウマ”

について理解されているお母さん場合

とでは、

まったく子どもの反応が異なってきます。

多くの場合、正反対、真逆の反応がもどってきます。

不登校の子どもの心理、心のしくみを

知らないままに、いつも通りのお考えを

もちながらお子さんと話をされると、

お子さんは耳をふさぐ、反発する、怒る、

イライラする、物を壊す、暴れるなどの

反抗的な態度を示すでしょう。

一方、“不登校の子どもの心のしくみ、心理”や

“学校に行くのが恐いトラウマ”について

理解されているお母さん場合は、

お子さんと登校の話をする前に、必ず

“お子さんの心の土壌の準備”をします。

その上で、お子さんの学校での

辛いできごとを聴いてあげることになり、

その次のステップでお子さんの将来について

落ち着いて話をするように計らいます。

その結果、お子さんの心が癒され、

笑顔と元気がもどるのみではなく、

お子さんは自分自身で自分の将来について考え、

自主的に決定し、自分の足で

前進するようになります。

“お子さんの心の土壌の準備”する、

お子さんの辛い体験の話を聴く、

再登校や進路の話し合いをする、

お子さんが自分自身で進路を決める…という、

お子さんの不登校・ひきこもり解消のプロセスは、

おおむね、次のような

４つのステージで進められていきます。

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不登校・ひきこもりを解消するための４つのステージ

１．先ずはお子さんの心を癒すことに努めます。

お母さんは、お子さんの心の辛さと

奥に巣くっているトラウマを消すために、

ゆっくりと時間をかけて、

正しい対処法に基づいた態度と姿勢と表情で、

お子さんに接し、話しかけ、働きかけます。

この働きかけが適切に行われますと、

それまでは反発しかしていなかった

お子さんの、閉じられた心は開き、

お母さんと一緒にお風呂に入ったり、

一緒に寝たりしたがります。

男の子、女の子とも同じような反応を示します。

お子さんが“お母さんをふたたび信頼し始めている”兆しですね。

２．お子さんの学校での辛いできごとや悲しい体験を聴きます。

お母さんは、１．のお子さんの心を癒す対応をしながら、

お子さんの反応や態度を落ちついて観察します。

そして登校の話をする前に、

不登校のきっかけとなった、

学校でお子さんが遭った辛いできごとや

悲しい体験をゆっくりと聴いてやります。

ただお子さんの不登校のきっかけや原因となった

“辛いできごと”や“悲しい体験”の話を

お子さんから聴くためには、そのまえに、

不登校のお子さんと話すための“話し方”を

身につけておく必要があります。

そうしないと、逆効果となりますね。

３．お子さんの学校に関する“本音”を聴くため、お子さんと話し合いをします。

お母さんがゆっくりと、時間をかけて、

上記の1～２のステップを着実に踏んできますと、

お子さんはだんだんとお母さんに心を開き、

一番辛かった事や悲しかった事なども話していれば、

お母さんとの信頼関係ができていることになります。

この段階までくると、お子さんの辛い心やトラウマは

相当うすらいで来ています。

注意深く話をすれば、またどのような場合は

話を進め、あるいはさっと止めるべきか分かっていれば、

お子さんがなぜ学校にいきたくないのか、

その“タブー”について、お子さんの話を聴く土壌が

ある程度できていると考えてもいいと思います。

そうなっていれば、この時点で、

お子さんが再登校を希望しているのか、

あるいは転校したいのか、または

通学を止めて通信教育を受けたいのか…

などについて、お子さんの本音を聴くための

話し合いをしてもいいと思います。

４．お子さん自身に再登校、転校、転学、家で継続待機…などを決めさせます。
　

お母さんが上記の1～３のプロセスを踏まえて

お子さんに対応し、話を聴き、

今後のことについて話し合いを重ねて来ますと、

お子さんは今の自分の不登校の理由などについて

自分で理解するようになります。

そしてお子さんの心が癒され、

辛さやトラウマが消えて行くことになりますので、

お子さんの子どもとしての本能が復活し、

心身にエネルギーがもどってきます。

そうなりますと、お子さんの

子ども本来の本能が発動しはじめ、

知りたい、学びたい、友だちと関わりたい、

学校に行きたい、仕事をしたい…などの欲求が

心の中でハッキリと目覚めてきます。

お子さんの今後について、

お子さんの本音を聴かせてもらう時期が

到来している訳です。

ただ、ここでお母さんが

決してやってはいけないことは、

お子さんの心を忖度したり、

また親の期待を子どもに押しつけることですね。

お子さんが“こうしたい”と希望する今後のことは、

お母さんやお父さんが喜ぶことであっても、

がっかりすることであっても、必ず

“お子さん自身に最終的な決断をさせる”

ことが何よりも大切です。

お子さん自身に決めさせないのであれば、

これまでのお母さんのご努力は水泡に帰します。

すべて無駄になります。

しかしお子さん自身に決めさせることができれば、

今はもどっているお子さんの笑顔と元気は、

決してなくなることはありません。

そしてお子さんは、どんな道であれ、

自分の足で、自立・自活して、自分自身で

力強く前進することは間違いありません。

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では、お母さんがお子さんに

適切に働きかけ始めてから、

どれくらいの期間でお子さんは

この４つのステージをクリアして、

自立できるようになるのでしょうか。

実はこの“不登校はどれくらいで解消できるのか”

というご質問はいつもいただいているのですが、

もちろん、お母さんやお子さんの状況

（ご性格、お仕事、専業主婦か否か、どのような兄弟がいるかなど）

にもよります。

ただそれでは回答になりませんので、

次のようにとりあえずお答えしたいと思います。

■お母さんが、子どもの心理、不登校のお子さんの心のしくみやトラウマ、正しい対処法などをご存じない場合

正直に言いますと、

お子さんの不登校が解消するのは、

偶然や運に任せるしかありません。

多くの場合は、不登校が継続し、

将来はニートになる場合が少なくありません。

年齢的に大人になっても、

心の問題が解消されていないためです。

この場合、もっとも懸念されますのは、

お母さんやお父さんは、

他のお子さんと同じような対応を

不登校のお子さんに対してしようとしますので、

お子さんがとことん反発し、

家庭内暴力や不良行動に追い込まれる

可能性が出てくるということです。

■お母さんが、不登校のお子さんの心の辛さやトラウマ、不登校の本当の理由を知り、正しい対処法に基づいてお子さんの心を癒すために、ご自分お一人でがんばられる場合

お母さんやお子さん次第になりますが、

お子さんの心のキズがあまり深くなければ

早くて数ヶ月はかかるでしょうか。

普通で半年から1年程度は見ておくといいかもしれませんね。

ただ、いずれの場合も、

お母さんがどのように

“積極的に効果的にお子さんに働きかける”かは、

お母さんの観察力やケース・バイ・ケースの

対応次第となります。

そのため、多くの場合は、

お子さんの自主回復に待つことになりますので、

正直、どれほどの期間がかかるかは

何とも言えません。

ただ間違いのないことは、

お子さんはすぐには復学できないまでも、

時間はかかるかもしれませんが、

お子さんの心は確実に癒されていき、

お母さんとの信頼関係は再構築できます。

そのため、お子さんが非行に走ったり、

不良行為や家庭内暴力になることはないと思います。

これだけでも、大変喜ばしいことだと思います。

■お母さんがカウンセリングを受けた場合

この場合は、正直に言いますと、

そのカウンセラーの知見・力量に依存することになると思いますので、

どれほどの期間でお子さんの不登校やひきこもりが

解消できるのか、推定するのは難しいと思います。

もう一つは、単発のカウンセリングを受けるか、

継続的なカウンセリングを受けるか、

考慮する必要がありますね。

ただ、ハッキリ言えますことは、

1回のみのカウンセリングで不登校を解消することは

ほとんど不可能だということです。

1回登校させるだけなら簡単ですが、

継続的に登校し、あるいは転校や転学しても

お子さんがキチンとがんばっていくためには、

どうしても上記の４つのステージを

クリアーすることが必要だと思います。

そのためには、一定期間、時間をかける必要があります。

私たちのカウンセリングの場合は、

最初から“3ヶ月間”の

カウンセリング・プログラムしか提唱していません。

1回のみのカウンセリングでは

非常に難しいと思われるからです。

これまでの知識と経験と実例から、

カウンセラーとお母さんが一緒に一体となって協力し、

断言はできませんが、

毎週1回のカウンセリングとお子さんへの働きかけを

継続的に行っていけば、だいたい3ヶ月前後で

お子さんの不登校、ひきこもりは解消できることが多いですね。

もちろん、個人差があることは否定できませんが、

大体３ヶ月間を一つの目処としています。

　　　　　　　　　　　　　　　　　
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以上、長くなりましたが、

お母さんのご関心の非常に高いテーマでありますので、

あえて全文をまとめて掲載させていただきました。

ご不明な点、疑問点などがございましたら、

どうぞご遠慮なくお寄せくださいね。

（コメント欄、メッセージ、メール等なんでもかまいませんよ）

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