②　不登校・ひきこもり解決：　不登校・ひきこもりの本当の理由と、効果的な子どもとの接し方とは？

(一部添削、再掲)

（①の続きです）

【子どもは心が辛いときには学校から逃げようとする】

お母さん、お子さんが学校に行けなくなった時のことを

覚えていらっしゃいますか？

ある日、晴天の霹靂のように、

突然、学校に行けなくなったのでしょうか。

それとも、最初は「学校に行きたくない」

と行き渋ったりしましたか。

あるいは、朝になると

「気分が悪い」、「頭が痛い」、「お腹が痛い」

などと不調を訴えたりして、欠席が多くなり、

だんだん行かなくなったのでしょうか。

子どもの性格はみな異なりますので、

学校に行かなくなるようになった状況は

みな違いますよね。

子どもが学校に行けなくなった

“理由”や“きっかけ”も、

子どもによってみな異なります。

ちなみに、長女が高校生の頃に不登校になったきっかけは、

友達が自分を守ろうとして生活指導の先生にウソを言い、

それを真に受けた先生が長女に理不尽なことを言った、というものでした。

（当時は私もそう思っていました）

お母さんには、お子さんが

学校に行けなくなったきっかけや理由が

とても気になるかもしれませんね。

その点については学校の担任や

保健室の先生、スクールカウンセラーなどにも

何度もご相談されたかも知れませんね。

しかし、お子さんが

学校に行けなくなったきっかけも理由も、

今は考える必要はありません。

お子さんの心が癒されて元気になれば、

それらのきっかけや理由は、

お子さんにほとんど影響をおよぼさなくなります。

心が元気になったお子さん自身が

もう気にしなくなるのです。

ここで、ちょっと、お母さんに

改めておたずねしたいことがあります。

お子さんはなぜ学校にいけなくなっていると思いますか？

あれが理由だったのかな…　

あの出来事がきっかけとなったのかな…　

私が仕事で忙しくてかまってやれなかったからかな…　

などと、色々な理由や原因が

思い浮かぶのではないでしょうか。

しかし、間違いのないことは、

“学校、または学校に関係のある“何か”

（先生、クラスメート、友達、部活、運動会、行事、勉強…）

がお子さんの心をとても辛くさせ、

お子さんの心を深く傷つけている。

そしてその深い傷がお子さんの

心の“トラウマ”となり、

学校にいけなくさせている”

こと言うことです。

私たち親は他のいろいろな理由をあげようとしますが、

実は、お子さんの心の中に

「学校が恐い」というトラウマがある、

というのが本当の理由です。

一種の「恐怖反応」です。

「学校が恐い」というトラウマがあるということですね。

お子さんの「トラウマ」は、

たとえて言えば、

大人の「高所恐怖症」みたいなものです。

大人が「高所恐怖症」になっているのは、

そうなるためのきっかけや理由

はあったはずなのです。でも、

当人はそれを覚えていませんし、

説明もできません。

当人にわかっているのは、

“高い所は恐い”ということだけです。

そして、仕事で絶対にのぼる必要があっても、

どうしても高い所には行けないのです。

「高所恐怖症」の場合は、

たとえば高いところでいつも

美味しいものを食べるとか、

楽しいことをして遊ぶ、ということを

繰り返す症状改善法があります。

そのようにしますと、

“高いところは楽しい”というイメージが、

以前から脳に記録されていた

“高い所は恐い”というイメージを上書きし、

やがて消してしまいます。

その結果、「高所恐怖症」を解消することができる訳です。

お子さんが学校に行きたくない、行けないのは

「学校が恐い」という強い気持ちが

心の奥にあるわけです。

学校に対する「恐怖反応」、

つまりお子さんの心の奥には

学校に対する「トラウマ」があるわけです。

そのため、お子さんは学校に対して、

いわば登校恐怖症みたいになっているのです。

学校に行くのが恐くてたまらないのです。

お子さんの“学校恐怖症”は

大人の「高所恐怖症」と似たようなもの。

お子さんは学校に行きたくても、

行かないといけないとわかっていても、

どうしても行けないのです。

そして、「自分はダメな子なんだ」、

「お母さんを悲しませている悪い子なんだ…」

と毎日自分を責めながら、

心のなかで独り涙に暮れている……

これが学校にいけないでいる

お子さんの苦しくて辛い心の内面なんです。

しかし、お子さんの周りの人たち

（担任、スクールカウンセラー、医者、親、兄弟、友達）は、

お子さんが学校に行けない

本当の理由がこの“トラウマ”にある

ということを理解していないことが多いようです。

そして、一生懸命

お子さんを励まそうとして、

ありとあらゆる方法や手段を使いながら、

お子さんを学校に行かせようとするわけです。

そうすることが

“親としての義務”であり

“教師としての責任”であると、

堅く信じているからです。

しかし、現実には、

お子さんの心のトラウマ”が癒されない間は、

お子さんはどんなに「学校に行きたい」

と思っても行けないでしょう。

お母さんがどれほど

「学校にいけないと落ちこぼれになるよ」

と説得しても、学校に行けないでしょう。

お父さんに頼んで叱ってもらっても、

かえって逆効果であることは、

お母さんご自身が体験ずみだと思います。

では、お母さんはどうしたらいいのでしょうか？

お子さんの心のトラウマを癒すためには、

どうしたらいいのでしょうか？

お子さんの心のキズを癒し、辛さをなくさせ、

再び元気にしてあげるためには、

何ができるでしょうか？

（③に続きます）

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