☆☆☆父の日記☆☆☆


昨日冬物を整理していたら
大学ノートに書き残した父の日記が出てきた。

父は70代で癌で死亡している。
そのころのことを書いていた。

淡々と病状や日々の生活を記していた。

そしてふと思った。
【母と私と父がタッグを組んでいたら
もっと豊かに最期を迎えられたのではないか】と。

母は毒親だった。
思春期、【ブラジャーを付けたほうが良い】
そう助言してくれたのは従妹だった。
生理のことを教えてくれたのは叔母だった。

逆に母は
【近所の**ちゃんはもう生理がきたらしい
あんたはまだなのか!】と言ったり
私の小さな胸をのぞいて【ふーん】と言ったりした。

小さいころから三人姉妹の長女の私に
【お前が男やったら良かったのに】
親戚に私たち三人を見せて
【どの子が一番かわいいと思う?】
と聞いたりした。

私の小学校時代の頃の写真は表情がどれも曇っている。
それは性格だと思っていたが
どうやら環境のせいだったと思う。

私の家族は思えば歪んでいた。
けれど必死に建前を繕っていた気がする。

父よ
日記を見てあらためて思うよ。
命がけで守れなかった家族、
どうしようもなかったつれあい、
そしてそんな中でも闘病頑張ったね。