私が18才か19才の頃、いつも聞いていた「およげ!たいやきくん」です。
この曲を聴くと一気にその頃へタイムスリップします。
青森県内の高校を卒業し、親元を離れて進学のため横浜へ。
学生寮があった横浜市戸塚の駅前商店街でいつもこの曲が流れていました。
その頃から甘いものが苦手な私は、たいやきを食べるということはありませんでしたが、たい焼きを売ってるお店はどこも行列ができるほどのたい焼きブーム。
いつの間にか、歌詞もすっかり覚えてしまい、いつも口ずさんでいました。
と言っても曲の主人公はたい焼きです。
あまり歌詞の内容は深くとらえず、子供向けの歌のような感覚で歌っていたような気がします。
今、改めて聴いてみると、なんと悲しく切ない曲でしょう。
所詮、人生なんてこんなもんさ、って感じかな?
どんなにあがいたところで、戻るところへ戻ってしまう。
戻ったところで食われてしまう。
短い一生、それでも外の世界を見れたたい焼きは幸せだったのかもしれない。
そして戻るところがあるだけ幸せかもしれない。
何十年かぶりに「およげ!たいやきくん」を聴いて、自分の人生を振り返ってしまいました。
「およげ!たいやきくん」は、泣ける曲です。
ちなみに10代後半にいつも通っていた横浜市戸塚駅前の商店街辺りは、現在ではビルが建ち、商店街は跡形もなく消えてしまっています。。
あの頃の面影はまったくありません。
戸塚駅に降りても懐かしさはなく、私の知らない街になっていました。
ただ、私の記憶の中だけは、今も「およげ!たいやきくん」が流れる商店街です。