岡山県内に1~3月に宿泊した外国人旅行者の総数が、新型コロナウ
イルス流行前の2019年同期比で10.9%増の10万4740人となったこ
とが6日、岡山県のまとめで分かりました。インバウンド(訪日客)
が激減した20年以降、四半期ごとの外国人旅行者数がコロナカ前を
上回ったのは初めて。23年5月に5類に移行して以降の「脱コロナ」
の定着に加え、長引く円安の影響もあって客足の回復が鮮明化して
います。
(この記事は6月7日の【山陽新聞エリア広域面】の紹介記事です)
19年同期は9万4420人。回復途上にあった23年の同期(4万410人)
と比べると159.2%の大幅増となった。
国・地域別の最多は台湾の3万5330人で、19年比26・3%増。23年比
では250・8%増と急伸した。岡山桃太郎空港(岡山市)発着の直行便
が23年5月にコロナカ前と同じ毎日運航に戻ったことも追い風になった。
好調さが目立ったのは東南アジア諸国で、タイ1820人(19年同期850人)
、シンガポール1580人(710人)マレーシア730人(400人)ベトナム
710人(500人)といずれもコロナ禍前を超える実績。背景には現地の
所得水準の上昇で海外旅行に出かける人が増えたこともあるようです。
中国は1万2120人(19年同期1万6千人)、香港は6720人(1万700人)。
23年よりは増えたものの、コロナ禍前の水準には届いていない。
岡山県は今夏、伊原木隆太知事がタイでのトップセールスを予定し、訪
日客の誘致に一層注力する方針。県観光課は「インバウンドは岡山県経
済への波及効果が大きく、何とか勢いを持続させたい」とする。
集計は観光庁の宿泊旅行統計調査に基づいて行っています。
広島県の1~3月の外国人旅行者数は35万5800人で、19年同期(24万
8120人)比で43・4%増となった。