倉敷市美観地区で去る23日、築116年の町家を活用した民間観光施

 

設「難波家本宅」(倉敷市東町)がオープンしました。建築当初の

 

姿をとどめる建屋の一部を公開し、年代物の生活雑貨や道具も展示。

 

明治から昭和初期の暮らしを体感できる新スポットとして観光客らに

 

アピールし、歴史と伝統が息づく一帯のにぎわい創出につなげます。

(この記事は2月23日の【山陽新聞・岡山都市圏版】からの紹介です)

 

1908(明治41)年、呉服店を営んでいた実業家・難波弥一郎{1868~

 

1951年)が建築(延べ510平方㍍)はこれまで改装されておらず、当

 

初のまま受け継がれています。

 

全29部屋農地かまどのある台所や御右衛門風呂が残る浴室、茶室といっ

 

た19部屋を公開。店で使うなどしていた国産最古級のでじすたー「ゼニ

 

アイキ」、明治中期に登場した「デルビル磁石式壁掛電話機」といった

 

雑貨や道具も並ぶ。呉服店の従業員が使っていた更衣室{6平方㍍)は展

 

示室として改装し、蔵に保管されていた昭和初期のひな人形などを展示す

 

る。

 

同宅は、古い商家などが連なる美観地区の東端に立地。弥一郎氏の死後は

 

誰も住まず、盆や正月に親族が集まる程度でほとんど使われていなかった。

 

転機は弥一郎氏のひ孫にあたる自営業永芳さんが相続した2014年。「先祖

 

代々の家屋を有効に使いたい」と、永芳さんがリニューアルのアイデアを練

 

り20年から畳や障子を張り替え、階段に手すりを付けるなど準備を進めてき

 

ました。

 

永芳さんは「先人の暮らしを身近に感じられる施設になった。」と話しています。

 

開館は午前10時~午後4時。入場料千円で要予約だが展示室など一部は無料で見

 

学できます。問い合わせは{086-422-0106です。