食肉卸販売などの石井食品(岡山市南区泉田)は、岡山県久米郡美
咲町原田の工場を建て替えます。取り扱う豚タンや調味料の需要が
高まっていることから、設備を増強し生産能力を7割アップさせます。
2月1日に着工し025年3月の稼働を目指します。総投資額は15億円。
(この記事は2月21日の【山陽新聞地方経済面】からの紹介です。)
現工場(平屋770平方㍍)の西側にある農地約2500平方㍍を取得し
て敷地を広げ、鉄骨2階延べ3240平方㍍を新築します。1階はブロッ
ク肉をスライスする精肉加工を始め、ホルモン加工、タン加工、調
味料製造、梱包の各エリアを整備。原料や製品を保管する冷蔵・冷
凍庫も備えます。2階には食肉の微生物検査や調味料の成分分析を行
う専用スペースを新たに設け、品質管理の一部を内製化します。営
業、管理部門を含む事務所も置きます。
調味料は焼き肉のたれやご当地グルメ・津山ホルモンうどんのたれな
どを作ります。新工場建設二当たり、容器への充填から賞味期限を記
したラベルの貼り付けまでの工程を自動化する機械を導入し、生産効
力を上げる。これまでは一部に手作業があった。
原料価格や物流コストが高騰する中、牛タンの代替えとして価格の安
い豚タンの引き合いが強まっていると言い、豚タンの加工を強化。肉
を詰める放送装置は1台増やし2台とする。
現工場は手狭で設備投資が難しく、築40年以上たち老朽化していた。
現工場や管理棟は順次解体する。跡地の活用は未定。
同社は飲食店へのブロック肉の卸販売を主力とします。現工場や管理
棟は順次解体する。跡地の活用は未定です
同社は飲食店へのブロック肉の卸販売を主力とする。一般向けを含む
肉の加工品や調味料の製造販売も手掛け、津山ホルモンうどんのたれ
は年間約14万本を売り上げます。牛タンのしゃぶしゃぶセットなどギ
フト品の販売も好調という。
新工場の整備で生産を拡大し、売上高を34億円{23年4月期}から28年
には40億円に引き上げる目標を掲げており、同社は「付加価値の高い製
品を開発、販売し、食品製造で存在感を高めたい」としています。