岡山県美咲署一階窓口に日産「セドリック」のパトカーのプラモデ
ルが飾られています。刑事ドラマなどに登場し、オールドファンに
はおなじみの名車です。生産終了から20年がたった今も美咲警察署
に”現駅車”があると知った福島県の緊急車愛好者が寄贈しました。
2011年の東日本大震災で被災地を支援した岡山県警への謝意と「い
つまでもその雄姿を」との思いを込めた1台です。
(この記事は2月5日の【山陽新聞全県版】からの紹介記事です)
セドリックのパトカーは1987~2004年に生産され、ボンネットの
前方に付いたフェンダーミラーや角ばった車体が特徴です。各都道
府県警などが採用したが、中国地方では唯一、岡山県警の美咲、真
庭署で2台が現役を続けており、美咲署では管内の巡回で活躍して
います。
「実用面と頑丈さを重視したシンプルなデザイン。昭和の雰囲気を
残す武骨さがかっこいい」。プラモデルを寄贈した団体職員先崎建
さんが魅力を語ります。
プラモデルは全長20㌢、高さ6㌢で実物の24分の1サイズ。ナンバ
ープレートは実物と同番号で、側面の「岡山県警」の文字やシンボル
マークも同じです。屋根には車両に割り振られた番号「210」が記さ
れ、ブーメラン型の赤色灯が付いています。市販のセドリックのプラ
モデルを約9か月かけて改良して仕上げました。
寄贈は、緊急車両をモチーフにしたプラモデル作りが趣味の先崎さん
が、古里を支援してくれた警察にお礼をしようと13年から各都道府県
警が所有する珍しい車両を手作りして続けています。岡山県警にはSN
S(交流サイト)で美咲署にセドリックが残っていると知って決めたと
いいます。
完成品は昨年11月、先崎さんが美咲署を訪れて届けました。「多くの
人に見てもらい、地域の安全に役立ててほしい」と先崎さん。
高本恵介署長は「遠方から応援を頂き絆を感じます。実物も丁寧に整
備して大切に運用し、管内の治安維持につなげたい」と話しています。