蜂蜜関連製品製造販売の山田養蜂場(岡山県鏡野町市場)は蜜蜂に

 

含まれるせき止め成分を特定した。蜂蜜は喉を潤す効果があるとし

 

て喉あめな。どに用いられているが、せきを抑える効果そのものが確

 

認されたのは初めてという。同社はさらに蜜蜂の機能の解明を進め、

 

研究成果を商品開発にも生かしていく。

 

同社の健康科学研究所と理化学研究所、東京理科大が共同研究で突き

 

止め、昨年9月に米国の科学学術誌に発表しました。

  (この記事は1月19日の【山陽新聞社会面】からの紹介記事です)

 

研究では、モルモットにアカシア蜜蜂、水、鎮咳薬(ちんがいやく)を

 

それぞれ胃に直接チューブで投与し、結果を比較した。蜜蜂と薬を与え

 

た群れは水に比べてせきの回数が大幅に減ったため、の井戸を潤すこと

 

なくせきを抑える作用があることが分かった。

 

更に分析を進め、2種類の鎮咳{ちんせき}成分を含むことが判明。一つは

 

既に知られている「フラジン」という化合物だったが、もう1種類はフラ

 

ジンに構造が似ているがこれまで確認されていなかった新規化合物で「メ

 

ルピロール」と名付けた。

 

フラジンとメルピロールは蜂蜜にごく微量含有。人間の体内にあるシグナル

 

伝達物の1酸化窒素を通じて作用し、せきを鎮めるという。化学合成したメ

 

ルピロールとフラジンを用いて行った同様の実験では水に比べ、投与量によ

 

っては堰の回数が半分以下に減り、鎮咳薬に匹敵する効果があった。

 

山田養蜂場は「昔から蜂蜜は喉に良いといわれてきたが、科学的にもその効

 

用が確認された。研究成果を、蜂蜜のさらなる流通や実用性のある新たな商品

 

開発につなげていきたい」としています。