岡山県と岡山市が事業主体となって整備している、地域高規格道路「美作


岡山道路」の約6割が、2018年度中にも開通する見通しになりました。こ


の道路は総額1180億円の大型事業で、26年度に全線開通すれば、岡


山―美作市間の移動時間が3分の2程度の約1時間に縮まります。ただ、


一部の未着工区間では計画ルートに反対している住民もおり、予定通りに


完了するかは流動的です。

  (このニュースは1月23日の【山陽新聞】から画像もお借りしています)







県外など土地勘のない方に地図の紹介からです。青色は開通済みで、赤


色が18年度中開通予定で、点線は未着工です。高規格道路とは高速道


路網を補完する幹線道で、美作岡山道路は岡山市東区の山陽自動車道・


瀬戸ジャンクション(JCT)と勝央町の中国自動車道・勝央JCTを結ぶ総延


長36㌔です。1993年度から整備に着手し、既に勝央JCT-湯郷温泉イン


ターチェンジ(IC)、佐伯ICー熊山ICの両区間11.5㌔が開通しています。


18年度後半には吉井―佐伯、熊山―瀬戸の各IC間も完成し、計22㌔が


開通する見通しです。



この美作岡山道路は4車線(片側2車線)の予定ですが、現在の開通区間


は暫定2車線(片側1車線)です。通行無料で、完成時には8カ所(北から勝


央、湯郷温泉、英田、柵原、吉井、佐伯、熊山、瀬戸)にICを設けます。事業


費は国がおよそ全体の5割を補助し、残りは県を中心に岡山市など沿線3


市3町が負担します。



県によると、岡山―美作市間は国道や県道を経由すると1時間半程度かか


りますが、美作岡山道路が全線開通すれば約1時間になります。整備され


る県東部は、南北を結ぶ高速道路や高規格道路がないため、救急搬送や


災害時の物資輸送ルートとしての役割も担います。





19年度以降の完成を見込む残りの未開通区間(14㌔)については、湯郷温


泉―英田IC間など3㌔が工事の準備に入って居ます。しかし英田―吉井間の


11㌔は、区間内にある柵原ICの整備予定地(美咲町飯岡地区)で事業が足


踏みしています。一部住民は道路整備で田んぼなどの貯水池が減れば、大


雨時に浸水の危険が高まるなどとしてルート変更を要求し、ルートの検討過


程を示す県の文書開示を巡る訴訟も起きています。



県道路建設課は「美作岡山道路が完成すれば、沿線地域への企業立地や移


住定住、観光客増も期待できます。工事の影響を受ける住民には丁寧な説明


を続け、事業を進めたい」としてます。


ただ、地元住民が言う大雨時の浸水の心配に対して、県が言う沿線地への企

業立地、移住定住、観光客増というのは、全く次元の異なる意見であり、如何

に丁寧な説明をしても、住民要望の答えになって居ない気もするのですが?