先ず、皆さんは「アユモドキ」って知って居ますか?岡山県と京都府だけに生
息する日本固有種の淡水魚で、アユに姿が似ていることから人気のあるドジ
ョウの仲間ですが、このアユモドキを、国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危
惧種に指定する見通しになったことが、関係者への取材で明らかになったと
11月13日の【山陽新聞】が報じています。画像もお借りしました。生息数
が約800匹に減少したことがその理由です。
アユモドキは体長15~20㌢の淡水魚です。1977年には国の天然記念物
に指定されました。環境省のレッドリストでは既に絶滅危惧種に指定されて
いますが、世界で最も権威あるIUCNのリストでは、これまで「データ不足」と
されて来ました。
IUCNは、最新の生息状況などを調べ、近く発表するレッドリストの見直しで、
3ランクある絶滅危惧種の中で最も危険な「ごく近い将来に絶滅する危険性
が極めて高い種」に指定するとの案をまとめました。案の中で、アユモドキの
生息地が京都府亀岡市と岡山県のごく限られた地域だけになり、オオクチバ
スなど外来種の影響もあって、絶滅の危険が高まっていると指摘しています。
数少ない産卵地の一つである亀岡市の、河川や水田周辺では、球技スタジ
アムの建設が計画されており、球技場建設は重要な生息地の破壊につなが
り、固体数が大幅に減る可能性が高いと警告しました。
アユモドキは岡山県内では、三大河川水系に生息すると言われていますが、
高梁川水系では近年確認されていません。生息地の岡山市中区賞田地区
と東区瀬戸町地区で、地域住民やNPO法人岡山淡水魚研究会などが長年
保護活動を熱心に続けています。両地区の2小学校は、市教育委員会の事
業で2010年度から人工繁殖に挑戦しています。
指定見通しとなったことについて、岡山淡水魚研究会の小林副会長は「アユ
モドキが世界的に貴重な証しになるが、生息状況が厳しいことに変わりはな
い。産卵に適した場所を守るなど、これまで以上に地元の皆さんの理解、協
力を得ながら保護に取り組んでいきたい」と話しています。
アユモドキといっても、実際にはご存知無い方も多いのかも知
れませんが、画像で見てもお分かりのように、とても可愛いですヨ。