7月中旬。

学生時代にいつも一緒に居た3人で、7年ぶりに集まった。

うち1人(Sチャム)とはたまにご飯を食べに行ったりしているのだが、もう1人(Nチャム)はご主人の転勤があったりして、なかなか会えずだった。

最後に会ったのは、Sチャムの妹チャムの結婚式だった。

 

なんとなく集まろうよ!と動き出したグループLINE。

LINEリストに入ってはいるものの、何か大きな出来事がないと動きがない。

随分と放置してしまっていたが、動き出すと一気に学生時代に戻る。

 

自ら幹事をやる!と名乗り上げてくれたSチャムが予約してくれたのは、ウェスティンホテル東京のチーズアフタヌーンティー。

 

 

吹き抜けの高い天井、そこから連なる幻想的なオブジェ。

すごいなぁ、と思ったのも一瞬。

おしゃべりに夢中になっていて、スマホを向けることすらしなかった。

 

このチーズアフタヌーンティーに合わせて、シャンパンのペアリング。

3人でよく朝まで飲んだものだ。

 

美味しいフード、美味しいシャンパンを楽しみながら、いろんな話をした。

7年の間に生まれた大切な彼女たちの子ども。

7年の間に起きた様々な変化。

 

予定していた2時間ではもちろん足りず、恵比寿から思い出の渋谷へ。

大学があった渋谷、タクシーの窓から流れる景色を見ながら、また思い出話。

 

「あのマック、よく朝行ったよね。」

「行った行った。でもなんで朝行ったんだっけ?」

「朝まで飲んでたからだよ!」

「あー、朝ごはん食べに行ったのか。」

 

学校に通っていた当時は無かった渋谷ヒカリエ。

ここのスペインバルでお酒を飲みながら、思い出話を再開。

 

とにかく3人とも、当時のことをよく覚えている。

 

当時はDEAN&DELUCAの小さなトートバッグが流行っていて、そこに小六法を入れて持ち歩いていた。

明治通りを歩いていると、すれ違いざまにSチャムに突撃したサラリーマン。

大丈夫!?と心配するうりこに、Sチャムは涼しい顔をして「あっちが痛いと思うよ、六法にぶつかってきたから」。

振り返ると脇腹を押さえてヨタヨタと歩くおじさん。

何をしてるんだか…。とか話しながらのんびり通学したね、とか。

 

なんでもないこと、なんでもない話。

少し経てば忘れてしまうような小さなこと。

でもそれは、実は何年経っても覚えている、忘れられない出来事。

 

じんわりと感傷に浸る前に、「次は涼しくなったら会おう!」。

10月か11月、今度はもつ鍋でも食べながらまた話そうよ。

 

Sチャムとは電車が一緒だったから、Nチャムとここでお別れ。

「バイバーイ」と適当に手を振って歩き出すNチャム。

一度もこちらを振り返ることなく改札に入って、そのまま人混みに消えた。

相変わらずだよねー、なんて笑いながら、うりこたちも帰路に就く。

 

こうして続いていく関係は、とっても面白く、とっても大切。

こうなったら定期的に会おうよ!と言ってくれるSチャムにまた企画してもらおう。

きっとその日も、この前と変わらずにまだまだ話していない思い出話でお腹を抱えて笑うんだろう。

 

 

うりこ

おぼうの娘である(だろう)トラ。

彼女は自由奔放、天真爛漫、おてんばという言葉がぴったり。

とにかく好きなことをして生きている彼女は、とてつもなくわがままだ。

そして、とてつもなく美人だ。

 

 

このふっくらとした首周りのエプロン。

両手両足には白い靴下。

そして黄金色のまぁるいおめめ。

 

彼女は食事が終わると、パパサムに食器の後片付けを任せて、遊びを再開させる。

それがよく分かる写真がこちら。

 

 

パパサムはしっかりとブラシでお皿を洗い、よく濯いでから乾かす。

そして給水用の器もせっせと綺麗に洗って、新鮮な水を入れているのだ。

 

そうやって一生懸命働くパパサムに背を向け、満足感でいっぱいな顔。

このあと、うりこの足元でぱたんぱたんと身体を倒したり、うりこの足の指をちょいちょいしながら遊んだり。

 

最後はやっぱりうりこの膝に穴を開け、「ンニャァ!」と捨て台詞を吐いて遊びに行く。

やっぱりとても可愛いトラである。

 

 

うりこ

ここ半月ほど、日中の気温がぐんぐん上がり、30度超えが当たり前になった。

朝晩が涼しいとまだいいのに、夜も昼の暑さを引きずり、熱帯夜となっている。

もう24時間冷房の季節が来てしまったか。

暑さで起きてしまう苦痛はなくなるものの、やっぱり寝ている間じゅう冷風に当たりながら寝るのは、あまり好きではない。

 

とはいえ、熱中症も怖いしなぁ。。

ということで、今朝も起きる時間までエアコンサムに頑張ってもらっていた。

 

さて、我が家を拠点としている猫たち。

猫は暑さに強いと言われているものの、わがままな性格である彼女たちは、まぁ文句が多い。

 

特にトラの母であるおぼうは、朝早くから「ンメェッ!」とヤギのような声を出し、とにかくこちらの関心を引こうと一生懸命なのだ。

そんなこんなで、うりこがお休みで家に居たある日のこと。

 

おぼうが、部屋の中で休んでいた。

 

 

 

ぼんやりと外を眺めたり、うとうとしたり。

 

……気が付いたら部屋の中に居たような表現をしたが、窓の向こうでこちらを見上げる姿に負けて、うりこが招き入れたのだ。

おぼうは肝が据わっていて、何の躊躇いもなく入ってくる。

 

興味深そうにテレビ台を覗いて収まってみたり、ソファに座ってみたり。

いい子なので、「ここはダメだよ」と言う場所には絶対に近付かない。

 

トラと違っておぼうは落ち着いているので、暴れたり、カーテンを破ったりする心配もない。

だからうりこも安心してお部屋を散策させている。

 

のんびりと歩くおぼうを見ていたら、眠くなってしまった。

適当な布団を自分に掛けて30分ほど爆睡。

起きると、うりこの足元に控えるような場所で、おぼうも熟睡していた。

 

部屋の中も暴れたような形跡はない。

いい子だなぁ…、感心しながらおぼうの背中を撫でてあげた。

 

さて、ここ数日は特に朝の時点で気温がぐんぐんと上がっている。

よって、猫たちが我が家に戻ってくるのは完全に日が落ちてから。

それでも気温は35度以上あるので、熱いだろうと冷やしたタオルで身体を拭いてやることにした。

 

「トラちゃん」と呼ぶとてくてく歩いてきて、うりこの膝にすりすりコツンと頭をぶつけてから香箱座り(前足格納済)の体勢になる。

タオルで額をなでなでとすると、「ふわ、ふわぁ……」となんとも言えない気持ちよさそうな声を出すので、そのまま身体全体を拭いていく。

 

トラは筋金入りのわがままなので、機嫌も秒で乱高下。

つい数秒前まで気持ちよさそうにしていたのに、身体を拭くとすごい剣幕で怒ってくる。

去年は何度もご機嫌で拭かれていたし、なんなら首の下にそのタオルを敷いてくれとご所望だったので、枕代わりにしてあげたら満足そうにしていた。

 

でも今年はダメらしい。

トラはやっぱり難しい。

 

鼻のところにシワを寄せて鬼の形相で睨んでくる。

そんなところも可愛いんだけどな。

 

そう思いながら眺めていたら、うりこの膝にしっかりと爪を立て、暴言を吐きながらまたどこかに遊びにいった。

そんなところも可愛いんだけど…、膝が痛いな。

 

 

うりこ