来月予定されている
宿泊学習の説明会がありました。
説明会後、新しく着任された
養護の先生に挨拶に行きました。
「はじめまして、息子の母です」
と挨拶すると、
「糖尿病の息子さんですね」
と言われました。
『1型糖尿病』と言われなかったことに
ショックを受けました。
息子が1型糖尿病を発症して入院した際、
当時の主治医のO先生が、
「1型糖尿病は
インスリン注射がつらいのはもちろんですが、
病名のせいで誤解され
傷つく子供達がたくさんいます。
『2型の糖尿病とは違う』
ということを周りの人にしっかりと
理解してもらうために、
丁寧に説明する必要があります」
と言われました。
『生涯インスリンを打たなければならない病気』
ということだけでもつらいのに、
1型糖尿病という病名のために
誤解され苦しまなければならないのか。
せめて息子には
病名で傷つくことはないようにしたい。
そう思い、
色んな場面で丁寧に
1型糖尿病について説明を重ねてきました。
それでもひとくくりに
『糖尿病』と言われてしまう。
その現実を目の当たりにし、
足元が崩れる程のショックを受けました。
糖尿病は幕末~明治初期にかけては、
蜜尿病(みつにょうびょう)
甘血(かんけつ)
糖血病(とうけつびょう)
葡萄糖尿(ぶどうとうにょう)
糖尿病
と呼ばれていたそうです。
その後、
1907年の日本内科学会講演会後に
『糖尿病』
と、統一されたそうです。
今から114年も前…
長い時間をかけ、
糖尿病という病名は
イメージばかりが先行してしまいました。
1型糖尿病は、
膵β細胞が破壊されることで
インスリンが膵臓で作られなくなる病気です。
どうかこの先、
糖尿病という病名からくるイメージで誤解され、
子供やその家族が傷つき苦しむことが
なくなりますように。
2020年4月の写真。
転んで泣いている妹をおんぶしてあげる兄。
息子は悲しんだり苦しんでいる人に
いつでもそっと寄り添います。
昨日の帰宅後「糖尿病って言われた…」と夫に話したら、
「知らないってことは罪じゃないよ。
まずは知ってもらうところから始めよう!」
と言われました。
知らないことを責めるより、
知ってもらう努力を続けていきます。
