退院して初めての給食となりました。

 

私は少し早めに学校へ行き、息子の教室の前で待ちました。

 

給食を用意したら養護室に向かうことになっていました。

 

 

4時間目が終わると廊下は手を洗いに行ったり、給食を乗せたワゴンを運んだりする子供達であふれ、元気な声が響いていました。

 

息子は私がいるのを全く気にせず、友達と大笑いしながら手を洗いに行っていました。

 

 

私が待っていると、

息子と仲の良いT君が来ました。

 

そして、

「息子のお母さん!大丈夫!息子は治るから!オレは信じてるから!」

と言いました。

 

 

ネガティブな情報が多い中で、

「治るから!」

と、直球!どストライク!なことを言われ、

心の準備がなかった私はあわや廊下で大号泣になるところでした。

 

何とか涙をこらえ、

「ありがとう!」

と言うのが精一杯でした。

 

 

この日からしばらく廊下で待つ日々が続いたのですが、いつも子供達から面白い話を聞いたり、

「今日、遊びに行きます」

と業務連絡を受けたりと、とても楽しい時間となりました。

 

 

息子は給食の準備が終わると、

自分のロッカーからインスリンバック(インスリンペン等が入っています)を取り出し、私と一緒に養護室へ向かいました。

 

そして移動しながら、その日の給食メニューと、

その時の血糖値も参考に自分でインスリンの単位を決めていました。

 

学校ではカーボカウントはきっちりとせず、

おおよそ何単位~何単位までと固定した単位の中から、息子が単位数を決定するようにしました。

 

 

養護室でも落ち着いて手早く注射の準備をし、

針が刺さるところまで私が手を添えました。

 

養護の先生が

「上手だね!」

と言ってくれました。

 

養護の先生は看護師の経験もある方でしたが

口を出すことはなく、いい距離感で息子に寄り添ってくれていました。

 

 

注射を打ち終わると走って教室へ戻り、元気に給食を食べていました。

もちろんその日もお代わりをしたそうです。

 

 

こうしてまた一つ、給食前の注射が日常となりました。

 

 

息子のインスリンバック。

手前のポケットには補食(ブドウ糖・ラムネ・オールレーズン)を入れています。

これを何度忘れて学校に行ったことか…

朝忘れたことに気が付いた私は毎度「ひぃ~!」となります。

そして本人は忘れたことに毎度気づいていないのです…

 

 

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