入院の翌日から、インスリン注射が開始されました。
息子は
食事前:超速効型のノボラピット
夕食前:時効型のランタス
を打つことになりました。
そして入院中は食事前に、指先穿刺をして
血糖値を確認することになりました。
あらかじめ息子にはインスリンペンの使い方や、指先穿刺のやり方が教えられ、その日の朝食の時には自分でインスリン注射をしました。
朝食後に見舞いに来た私は
「息子が自分で打ったの?!」
ととても驚きました。
息子も私も大の注射嫌いです。
「よく自分で打てたね!」
と言うと、
「何も考えずに打った…」
と答えました。
そして私も教えてもらい昼食の前に、
指先穿刺から血糖値を確認し、インスリンペンでインスリンを投与しました。
必死でした。
「恐怖を感じたら針が刺せなくなる」
と思い、息子同様に無心でインスリンペンを息子のお腹に当てました。
刺す時よりも、抜く時の方が勇気がいりました。
不安そうに私を見ていた息子でしたが、無事に注射が終わると元気にごはんを食べていました。
おやつの時には息子が手際よく、
指先穿刺~インスリン注射をしていました。
O先生は詳しい説明の際息子に、
「インスリン注射を打てば、好きな物が食べられるよ!」
と繰り返し伝えていました。
『インスリン注射を打てば、好きな物が食べられる』
息子はその言葉を糧に、毎食前にインスリン注射をしていました。
ところが次第に無心だった息子の心に、針への恐怖心が芽生えていったのです。
入院中病棟に来る保育士さんや、看護実習の学生さんと工作やカードゲームをしていました。
妹を心配していた息子は、作った物は「妹ちゃんにあげてね」と言うので、私が持ち帰り娘に渡していました。
入院の翌日にはガラス越しですが兄妹の再会がありました。