カルソッツ!カルソターダ! | イラストレーター&コミックエッセイスト ハラユキ公式ブログ

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イラストレーター・ハラユキの公式ブログ「スイキョー日記」。主にお仕事紹介&子育て&道楽メモ。旧仕事名カワハラユキコ

 

前々から話を聞いて楽しみにしていた、カタルーニャの冬の風物詩、カルソッツ(ネギ。品種的には玉ねぎの仲間らしい)。

ついにシーズンに突入していきなり週2回も食べてきたので(まわりに呆れられた。普通、年に1.2回食べればいいやくらいのもんらしい。わはは〜)、今回はいつもの週間日記ではなくてカルソッツルポですよ〜。

 

ちなみにカルソッツ(calcots)は材料としてのネギを指して、この炭火焼き料理をカルソターダ(calsotada)というらしい。

 

カルソッツを出すだいたいの店が飲み放題食べ放題のコースメニューをやっていて、パンコントマテ、カルソターダ、肉やソーセージ、ワインやカバ、デザートで30〜40ユーロというかんじが多いっぽい。つまりコースでは前菜的位置づけなのだけど、みんなネギ目当てで来て満腹になってお肉が食べれないほどの量のネギを食べるそう。そして山の材料がメインだし、本格的な炭火焼きだと煙もすごいから、街よりも田舎町の店のほうがおいしいらしい。これがしいれた前情報。

 

そして実際は…。

 

 

 

どーん、こちらが一軒目のカルソターダ!

バルセロナ郊外の「pancho el paso」というカタルーニャ料理店にて。奥の丸い皿に入ったのがロメスコソース。瓦みたいなものにドーンと乗ってでてきてダイナミック!!カルソッツの本場バイス(valls)の名前が書いてある証明書つき。甘い。下仁田ネギに似た味。なるほどおいしい。

 

とはいえ1人10本〜20本くらい食べるので、ソース一種類じゃちょい飽きるな、日本人が経営したらポン酢だの柚子胡椒だれなどソース数種用意しそうだな、とは正直思ったりして笑。でもこの店、お肉もおいしくて満足満足。

 

そしてさらに2日後。毎年1月最終日曜日はその本場バイスでカルソッツ祭りが行われるということで、在住長い近所の日本人建築家ご夫婦に車で連れていってもらうことに。ありがたや〜!(実は場合によってはぽっちんと2人でも行く気だったので調べてたのだけど、電車でも行けるみたいです)てなわけで、うちの家族、そのご夫婦、私の友人の6人でゴー!

 

さて、タラゴナの静かな街、バイスでの祭りはこんなかんじでした。

 

 

カルソッツ品評会。この人たち、テレビカメラに撮影されてたから、街では有名な料理家とかネギ評論家とかネギ愛好家とかなのかもしんない。目が真剣。家で奥さんに「ネギと私とどっちが大事なの!」とか言われてるのかもしれない。

 

 

 

スペインの祭りといえばヒガンテ(巨人人形)がつきものなのだけど、そのネギバージョン。うっわ〜かっわいくない〜笑!!これがあとでパレードでは練り歩きます。シュール以外のなにものでもない。

 

 

 

 

ネギグッズも。うーむ、こっちはこっちでキャラができすぎてて面白みに欠けるなあ。しかしホントにネギが主役のネギ祭りなんだな〜。

 

 

 

一瞬買うの迷ったカルソッツすごろく。家族で盛り上がれる。。のかなあ。。笑。15ユーロでした。

 

 

 

別のエリアではワインやカバのグラス販売と共に、カルソッツフード販売コーナーが。ポテトフライのカルソッツ味、これうまし(同じシリーズのトリュフ味とレモン味もあってそっちもおいしかった)。2ユーロ。

 

 

 

カルソッツピザ。

 

 

 

カルソッツパン。これはお土産で買って帰ってきってみたら、ビックリするくらい鮮やかな緑で、あちゃあこりゃ着色料か!?と思ったらちゃんとBIOパンでミントで色を濃くしてたみたいでした。

 

 

 

 

こっちは食指を1ミリもくすぐられなかったカルソッツクロワッサン。うーむ笑。

 

 

 

旅先ではたいてい絵本と料理本を買う私。本屋ではカルソッツ絵本とカルソッツレシピ本を手に入れて、満足満足。

 

 

さーて、いちばん見たかったカルソッツの焼き場エリアに移動。ネギが焼ける匂いと煙が立ちこめる中をのぞいてみると…。

 

 

 

おおう、焼いてる焼いてる!

 

ちなみに燃やしているのは収穫後のぶどうの枝。これを使うことで、ネギにほんの少しぶどうの香りがつくんだそうです。名産ものをふたつ同時に利用してるあたりはすばらしいなあ。

 

 

 

しかしなんというか、ホントにネギネギネギネギ!笑。のどかな祭りだなあ…。実は日本でも下仁田ねぎの産地とかで似たような祭りってあったりするのかなあ。行ってみたいなあ。

 

 

 

このほかには、民族衣装を着て踊るダンスや音楽のパレード、カルソッツの大食い競争などが開催されていた(大食い競争は見られず)。あと街中に「カルソタ〜ダ〜!」みたいなネギの歌がずっと流れていた。アホっぽくてたまらん。。

 

で、この場でももちろんカルソッツは食べれるのだけど(チケット制)、我々は予約してあるレストラン「restaurante casa felix」へ。

 

 

 

どーん!!これが食べ終わったらお代わり何度もできるシステム。

しかしさすが本場レストランが扱うカルソッツ、太いし甘みも強い〜!

 

 

 

こんなふうにむきます。やりかたを教わるぽっちん。勢いよく思い切ってむいちゃったほうが余計な皮がとれておいしいということがわかったよ。ちなみにこの店、お子様セットがあって、ぽっちんはそれ頼んだよ。パスタとか少なめのカルソッツとかから選べるもの。

 

 

 

2回カルソッツをおかわりしてだいぶ膨れたあたりで肉どーん。羊、ブティファラ(カタルーニャ名物のソーセージ)、アーティチョーク、白いんげん豆。豆以外は全部炭火焼き。しかし、ネギも肉も、この店の料理ほぼ焼いただけ。どんだけシンプル。。でもやっぱ炭火焼は香ばしくておいしい〜!アーティチョークもほっくほく。ネギで満腹だけどもちろんガツガツ食べるよ〜。

 

皆でお腹いっぱい。たったらよろけるくらい食べたよ。。

 

 

 

ちなみにこの店の焼き場はこんなかんじ。さすが巨大店、さっきの祭りの焼き場と規模変わらない!そしてちゃんと帽子かぶってるし。

 

ああ、体のほとんどがネギになったけど、もはやネギ人間といってもいいくらいだけど、もう悔いはない。。

 

ちなみにこの日の命題は「ネギと建築ツアー」で、私の目的はネギでしたが、夫や友人夫婦のもうひとつの目的は建築だったのでした。バイス周辺には、ガウディの弟子であり、ガウディ建築でもかなりおもしろい部分を担当したアーティスティック建築家ジョジョールの作品がいくつも見れるそうで。

 

 

 

てなわけで見に行った建築のひとつがこれ。「Mare de deu de monteserrat」という教会。

 

素人から見ると、「わ〜変わった形の教会〜。ステンドグラスが全部ハート型でやたらラブリー〜」というかんじなのだけど、専門家たちに感想を聞いたところ「実はすごく計算されている。しかも、これは住民たちのセルフビルドでつくられたので、難しい形だけど素人でもつくれるような設計の工夫もされている」とのこと。ラブリーどころの話じゃないらしい。へ〜。

 

 

 

ちなみにこの日は日本の春くらいに温かい晴天。タラゴナののんびりした風景を見ただけでも癒されたよ。

 

というわけで、こうやって書いてみるとなんだかマニアックツアーな気もするけど、とても楽しかったので珍しく詳細ルポしてみました。

 

完璧なガイドをしてくれたヒデさん&カオリさん、ありがとう〜!!

 

ちなみに余談ですが、

 

 

というわけで、バルセロナに冬に旅行に来る際はカルソッツオススメであります。春のはじめくらいまでは食べられるらしいよ〜!もう1回くらいは行きたいなあ。

 

追記

やっぱり日本にもありました。深谷ねぎで有名な深谷で「深谷ねぎ祭り」やってるらしいです。なんと深谷カルソッツ(深谷ねぎを炭火焼にしてると思われる)も!いつか行ってみた〜い。

 

 

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