落とし主が見つかっても1割ほどは謝礼として認められています、と駅の方に言われていましたので落とし主が見つかったのはそれはそれで認めるところではありました。

 

 しかしながらかかってきた電話は「(棒)拾っていただきありがとうございました…(無言)」でした。「ほかの言葉は無いの?」とこちらが問いかけると「何がですか?」少しショックでしたがもうこれ以上関わってもろくな結果にはならないと判断し「相手が謝礼を払う気持ちがないのに請求するのはあまりに空しい」ので「それでは…」と電話を切りました。

 

 まあこの時点で凄く空しかったのでこれで終わらせて正解だろうと自分に言い聞かせました。翌日届出を出した駅から移動しようと駅員さんに合いましてお礼の(棒読み)お礼の電話だけだったことを伝えると残念そうに「お疲れ様でした、ありがとうございました」と言われました。それは落とし主より心があったように思います。

 

 無理を言えば拾得物に対する権利を主張できたようですが「別にその謝礼が無くても今の自分には困らんし関係ない」ので諦めます。知人曰く「親からきちんとした教育を受けていたらそんな態度はせん、結局常識が無い人間やったね。」と言われまあ納得です。人間いつかはその行いが自分に返ってくる、と私は信じていますので又何か別のいい事があると信じます。また彼(落とし主)も何かの形で損をすると思います。