結婚して妻はしばらくパートの仕事を探していましたが県外出身で土地勘がないとの理由で面接を受けても不採用の状態が続きました。妊娠が分かってパートは諦めたのですが何分にも慣れていない土地だったので気分転換をと思い妻も好きだったDr.スランプと同じ作者のドラゴンボールの単行本を買ってきました。絵柄も女性受けするドラゴンボールは二人共大好きだったのですが、戦闘シーンが増えて「始まった頃の冒険がいいなあ…」が妻の感想でした。しかし男性はその戦闘シーンも大好きなので結局最終巻まで揃えます。

 そこから十数年。二人の子供は小学校2年と5年になった夏休みに毎日一冊づつ渡しました。小さい頃ドラゴンボールをTVアニメで見て育った事と下の子が漫画を読めるタイミングがこのあたりと判断しました。ちょうど42巻で最後は夏休みの終わりになります。妻もパートの仕事があり「毎日の宿題が終わってから」と言う条件で朝渡していたのですが、後から知りましたが子供たちも段々おもしろくなって「早く読みたい」の気持ちが高まり妻が何処に隠しているか知っていたようです。今でも時々この話題になりますが、この夏休みに一冊づつ渡す方法は意外と子供達には楽しかったようです。

 なのでしばらくは「かめはめ波」はもちろん、シャンプーで髪の毛を逆立てたりヤカン高温沸騰時の”シュン・シュン・シュン”の音に「スーパーサイヤ人」とか言ってました。(父は年甲斐もなく…)

 娘は高校生の時(専攻コースの関係でほぼ女性ばかりのクラス)ドラゴンボールの話で盛り上がり、クラス全員で上の単行本を回し読みもしていました。お陰で単行本は随分とくたびれましたがそれも記念と残してあります。