今回は、20年ぶりに再開した男性の話です。

 

最近50代半ばの男性が、約20年ぶりに当教室の訓練を再開しました。

見た目が以前と、あまり変わってなかったので、すんなり会話が弾みました。

 

以前は初級レベルで終わっていたと思いますが、昔取った杵柄で、全く初めての人よりは、スムーズに視点が動きました。

 

初めの4回は、通常やり方を覚えていただく期間なのですが、そこはトントンと進めて1回で終わりにしました。

そして2回目から能力を伸ばす訓練に入りました。

 

以前は、存在しなかったフォーマットや小道具を楽しみながら訓練している様子でした。

 

1回目は、肩が凝ると言っていましたが、2回目からは訓練に慣れて来て速読に必要な視野も使えるようになりました。

 

こうなるとスピードは上がっているのに

「はっきり見えて、肩が凝らず良い感じ」と、所感を書くようになりました。

 

そして3回目の授業では、始まる前に、

こんな感じで伸びて行きますよ、というグラフを描いて説明しました。

 

伸びが早い人と遅い人はいますが、パターンをグラフ化すると共通するところがあるのです。

 

そのパターンの中に停滞期があるので、事前に知っておいてもらう必要があると考えて、3回目の授業では誰にでも説明しています。

 

停滞期にモチベーションが下がってしまうのが1番よくないことなので、お知らせしているのですが、いかに短期間で脱出させるかが講師の課題です。

 

同時に、これまでの統計からどんなタイプの人が停滞期を短期間で脱出しているかをお知らせすることも有効だと思うのでそうしています。

 

普通なら、これまでの読書量が多いとか、仕事柄たくさん資料を読むといった人が停滞期を早く脱出すると想像しがちですが、それは関係ありません。

 

1番関係しているのは、朗らかな性格かどうかということです。

なぜかというと初期の頃は、円記号を素早く見る訓練が多いからです。

文章を理解する前段階で、眼筋の柔軟性が求められるのです。

 

性格が朗らかな人は眼筋が柔軟で、気難しい人は眼筋が硬い場合が多いのです。

 

ですから読書の量より、性格が朗らかで明るい人の方が早く伸びますよ、という話をしています。

 

これを聞いて、20年ぶりに再開した男性は気分が楽になったようでした。

3回目の授業もリラックスして、楽しそうに受講していました。

 

そして

「こういう見方をした時と、こういう見方をした時が混じっていた」

と、詳細にご自分の見方を説明してくれました。

 

それは、講師の側の観察と一致していたので、

「混ぜないで、こちらの見方だけで続けるようにしましょう」

と、精密な指示ができました。

 

20年前は、そこが曖昧な指導だったと思います。

受講生も、ご自分の見方に何種類か混じっていると自覚が持ててなかったと思います。

 

もし読者さんの中に昔の受講生がいらしたら、昔と今とでは全然違った雰囲気とシステムになっているので、心地よくステップバイステップで進む訓練を味わっていただきたいと思います。

きっと短期間で脳力が開発できます。