今日は、自宅練習の課題について書きます。

当教室では、授業が終わったら一人ひとりを前に呼んで、講師が記録用紙にアドバイスを書きます。

その際に、自宅でこんな練習をしてください、ということも書きます。
それを真面目にやって来る受講生とやって来ない受講生がいますが、やって来なかったとしても、次の授業で咎めたりはしません。

やって来なかったのなら、前回のレベルより少し段階を戻してスタートしよう、と講師が判断するだけです。
受講生も納得して、簡単な訓練から始めますので、ストレスがなくて気持ちよく訓練を進められます。

もし、これが誰かと競争するとなると、無理をしてでも高いレベルから始めたい、と言い出すかもしれません。
競争心で訓練をすると、目の焦点がしっかり合っていないのに、講師や自分を誤魔化して、先へ進みたくなる場合があります。

これでは本当の実力が身につきません。
ですから、入会して初めの頃に「競争心は持たずに、伸びている人がいたら、それはあなたの明日の姿だと思うようにしましょう」と言ってあります

そこで、自宅練習に話を戻しますが、講師は一人ひとりに見合った課題を出しています。

それなのに、いつまで経っても初心者の頃に出された練習をやっていて、いま出された課題をやって来ない受講生がいます。
ボクシングに例えると、スタミナをつけるためにジョギングだけしていて、スパーリングに必要なジャブやストレートの練習をしないようなものです。


普段仕事が忙しいなかでも、自宅練習をやっているのは素晴らしいのですが、同じ訓練をボーッとやるのが習慣になっていた可能性もあります。

いまやって欲しい訓練をやっていないので、教室に来た時の上達が今ひとつなのです。

ところが先日、いつも同じ練習ばかりやっていた受講生が、やっと指示通りの練習をして来てくれました。
授業が始まる時に、記録用紙にこれまでの自宅練習を記入していただくので、それを確認して始めました。

案の定、グングン伸びました。
訓練は、大きく分けて5段階あるのですが、その受講生は今まで第2段階目で、あまり変わりばえがしなかったのです。

ところが、この日はほぼ卒業と言っていいレベルになりました。

普段あまり感情を表に出さないタイプの受講生が、満面の笑みを浮かべて

「もっと早くから先生の言う通りの自宅練習をしていれば良かったです」

と、言いました。

 

読者さんの中にも、当教室の受講生は多いと思います。

ご自宅での練習を見つめ直すキッカケになればと思います。

 

これから、当教室への入会を考えている読者さんは、このように一人ひとりにキメ細かい指導をしている雰囲気を感じていただければと思います。