ーあんな恋愛は二度とできないー


そんな恋愛。小さな小さな恋話。


それでも、俺にとっちゃあ大きな大きな恋話。




5年半前、当時中学3年生、新学期。


クラス分けにより


見事にほとんど知り合いがいないクラスになった。


俺はわざわざ全員を把握しようとはしなかったが


彼女もその中に居た。



5月、初めての席替えをした。


最初の席は出席番号順だったから周りは男子だらけだったけど


これにより、男女が混じる席順となる。


(俺の席は・・・最悪だ)


俺の席は最前列、教卓の前だった。


そのテンションで前後左右さえ確認しなかった。


そして、そのテンションのまま、昼休みにはいった。


うちの学校は給食制ではなかったけど、


昼休みは班で食べることになっていた。


班を作り、初めて隣の席の女子を見る。


ー彼女との初対面である。ー


食べ始めること数分後、彼女が突然話しかけてきた。


「見て、うちの犬!可愛いでしょ?」


そういって1枚の写真を見せてくる。


俺は彼女は見ずに、写真を直視した。


「あぁ、可愛いな。」


無愛想な返事をした。でも、これが精一杯だった。


女子と話すのは大の苦手だった。


俺から話しかけることはなかった。


それでも、彼女は話しかけてくれた。


俺はだんだん学校に行くのが楽しくなっていた。


彼女とは純粋に話が出来た。


先の事など考えず、下心もなく、純粋になれていた気がする。


きっとこの感じ大事なんだと今になって思う。


今では不可能なこの「感じ」。


今は余分な知識が増えすぎた・・・。



彼女の外見は、過大評価しないが、本当に可愛い。


素直にその辺の芸能人には負けてないと思う。


性格も、気配りが出来て、何にでも興味を持てて、


積極的で、人をけなすことはなく、よく笑う・・・


そんな外見内面共に魅力的な人だった。


俺はというと、不細工で、どんくさくて、消極的だ。


誰が見ても釣り合わないと言うだろう。


俺自身だってまさか付き合う事になるとは思わなかった。


考えもしなかった事だった。





『難しく考え出すと 結局すべてが嫌になって 


そっと そっと逃げ出したくなるけど


 高ければ高い壁のほうが 登った時、気持ちいいもんな


  まだ「限界だ」なんて認めちゃいないさ。さぁ次の扉をノックしよう』


                             ♪終わりなき旅