まず、結論から言って、アカデミー賞をとるだけあって、素直に良い映画だった。
以前に見た、スミス映画、タイトルは忘れたが、その映画の1000倍良かった。
緊急事態宣言では、映画も見られなくなりそうだったため、
ひっそりと東京の植民地であるチーバ国を出発するのだった。
この映画のように放浪してと言いたいところだが、ガラガラの新幹線に乗って
地方で見るのだった。
しかも、見に行ったのが朝だったため、観客は4人ぐらいしかいない。
出だしは、ひたすら、仕事の風景なので、大丈夫か?この映画?とも思ったが、
すぐに背景を掴んで、引き込まれた。
まるで自分の人生のようだったので、共感するものがあった。
私も職をいくつも変えたし、見知らぬ国に行き、仮眠を取って、ホテルには
ほとんど滞在できず、路上で凍えた。
モリッシーの海外ツアーに行っていた時代を思い出した。
まったく違うシチュエーションだが。
この映画は、モリッシーの世界ではあるが、モリッシーはあまり肯定しないだろう。
理由は、映画のシーンで、ターキーを食べるところがある。
あのシーンにモリッシーは、がっかりするからだ。
だから、Shopliftersを肯定するだろう。
自伝は別として、モリッシーについて書かれた本があるが、
私の感覚は、それらとは違うのであって、どちらかと言うと、この映画に近い。
私がモリッシーについて、本を書くなら、こういうタイトルになるだろう。
「まずは、凍えて死ね!話はそれからだ」
一番良かったのが、放浪者同士が集まるコミュニテイーに、
主人公の女性が行くときに、そこに、見捨てられた人々のリーダーみたいな
お爺ちゃんがいる。
そのお爺ちゃんがムーンドッグみたいな感じなのだが(かなり誇張した表現)
すごく良いことを言う。
「すごくつらい経験をしてきたのだろう。それについて、私が助言できることはない。」
英語をどのようにして、こう訳したのかは、とっさだったため聞き取れなかった。
これが良かった。
「ここにいる人は、みんな辛いを思いをしているので、前を向いて生きよう」みたいな
軽はずみなことを言わないのだ。
ここに重みがある。重みの無い人は、軽はずみなことを言う。
なぜなら、無責任だし、実を言うと、それほど興味もないからだ。
Home is a question markのクレジットが、モリッシーとアラン・ホワイトになっていた。
私が思うに、おそらく、この原曲の歌詞を見たのではないだろうか?
私は見たことは無いのだけれど。もしくは、この歌を聞いたのかもしれない。
(この推測は外れるかもしれない)
この映画は、Nobody loves usという歌そのものだった。
スミスと言うよりかは、モリッシーソロに近い。
こういう映画が、アカデミー賞を取るならば、
モリッシーのソロ作品も、もっと評価されてもいいのかもしれない。
今年見た中では、今のところ一番良い映画で、特捜部Qと同じくらい好きだ。
また、旅に出て、モズツアーを見たいなと思った。
以前やっていた、スミス映画の監督では、
このあと何本映画を作っても、この境地には達しない。
あの監督の未熟さだ。ノマドランドを見て反省するように。