進撃の巨人は、
テレビアニメがやっぱり良い。
大傑作だと思う。
つまり原作よりアニメのほうがいい。
25話で終わりで原作のスピードが
月刊なので原作にアニメが追いついて
しまうので当面ここまでということになる。
私が好きな理由は、
多くの人が好きな理由とは違うかもしれない。
エレンという主人公には
けっこうがっかりさせられる。
この漫画の原作者とも
たぶんは考えは合わないし
共感もしないような気がする。
それでもこの作品は好きだ。
その理由は、厳しい現実を直視して
決断をしているところが好きだ。
目をそらしていない。
臭いものにはふたをしようというのがない。
そういう連中は憲兵兵団のように
描かれているが、調査兵団にはなくて、
調査兵団には、自分たちはこの道を選んだという
自覚があるし覚悟がある。
あの連中のように我々はなれない
もう別の道を選んでしまったという自覚だ。
社会の縮図を感じるし、
社会の不条理も作品から強く感じる。
社会でも組織でも都合の悪いことは
すぐごまかし見て見ぬふりをする。
しかし、目を背けられない現実というのは
突如やってくる。福島原発もそうかもしれない。
身近なところでは、身近な人の死かもしれない。
あるいは、ビジネスを失ったり、数字だったり
裏切りだったり。いろいろある。
それを直視して
その上で瞬間瞬間ジャッジするというところが好きだ。
現実社会の縮図だと私は感じるけれども
とても現実社会からはかけ離れている。
あまりにもかけ離れているのにこんなにも
身近に感じるところが傑作だと思う。
例えばエルヴィンという団長は、
現実社会では存在しない。
第104期訓練兵を卒業して入団した連中は、
会社では新卒みたいなものである。
その人間の意見を取り入れ、組織を全面的に動かし
何人も死なせている。そんなことは怖くてできない。
しかも、部下はほとんど宗教のように、宗教以上に
団長を信じて命を捨てていく。
どこぞの宗教における教祖を信じて
殺人鬼の大群に命を捨てて挑む勇気のある人間など
どこの宗教にも実際いないだろう。
某イスラムは別なんだろうけど。
どうしてそんなことをしなくちゃいけないのかと
能書きを垂れるのが自然と言える。
だから、まずこういったことはあり得ない。
ミカサも24時間常に死ぬ覚悟ができている。
それもエレンのために。
というか自分のためなんだろうけど。
こんなこともあり得ない。
実際これは戦時中だからであって
いまの身近な社会ではあり得ない。
というように通常で考えると不可能な
人間性を持ったキャラクターが登場する。
こんなにギャップがあるのに、我々の身近な悲しい
残酷な現実が表現されているところがすばらしい。
自分が一番共感する、しっくりくるキャラクターは
リヴァイ兵長だと思う。一番しっくりくる。
何かを捨てることができない人間に
何かを変えることはできないというフレーズが出てくるが
組織が生き残るためなら、勝つためなら
義理や人情さえも瞬時に捨て去り
決断する強さ。この貪欲さ。スピード感。
こういったところには共感する。
予測できる将来は常に絶望的でしかない、
そこに全力で挑み何かを変えようとする。
想定外にさらに深く絶望的にもなったりする。
予測できる絶望的な将来に対して
いったい何ができるのか、
組織に能力があるかどうかというのは
そこで判断されるべきで、無能な組織ほど
予測通りのダメな結果になり、
そして、それをずっと繰り返す。
調査兵団は、結局人類を救えてないので
評価としてはダメな組織で描かれる。
あれだけ命をかけて戦っても
ダメな組織なのだ。
しかし、
普通に考えたら調査兵団なんていうものは
1週間で全滅だろう。
存在すること自体がふざけている
にも関わらず、
何人も死にながらあんなにしぶとく
戦っているところにも勇気づけられるし、
だから、やはりすごい組織なのだが、
実際のところこんなものは
存在し得ない。
この数年で一番インパクトのある
作品と言える。