Alone and hungry | いつも木端微塵

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ギタリスト:テリー木端の日記。この日記は、フィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。
音楽的影響:King Crimson,XTC,Japan,Joy Division,The Blue Nile,
The Smiths,Morrissey ギターは、Tokai SEBレスポール木端モデル。

ホームレスに関してはいろいろ考えるところがある。

大元さんのところのこの記事はいつも読んでいる。


http://blogs.itmedia.co.jp/assioma/2010/08/-5-7265.html


私のような団塊Jr世代は、けっこうホームレスを身近に感じているの

ではないだろうか?理由は、新宿西口の地下には、

ダンボールを敷いたホームレスの人たちがたくさんいて

目にする機会がすごく多かった。


そんな状況だから匂いの問題などもあった。


そもそもホームレスの人たちを蔑んだり、見下したりしている

人たちは確実に存在するし間違っている。

宗教が自分たちの外側にいる人間を見下しているようなものである。


自分が大きな病気にかかって、奇跡的に手術が成功して

生き延びたとする。働けるだろうか?働けない。

社会保険の傷病手当などは1年半である。

会社をずっと休職していても復帰のめどはなく

いずれ退職する。その後は生活保護か?人ごとじゃない。


助けてくれる家族がいればいいが、結婚などどっちかが倒れたら

相手の面倒を見るとか助け合う気持ちが無いならすべきではない。

自分の理想をぶつけるだけなら意味が無いからだ。


私は親が離婚していて、父親側の祖母にあずけられたのだが、

家は貧しかった。食べるものも食べられないということはなかったが

借金をしていたし、ホームレスの人たちのほうが自分より苦しいと思うが、

他人事じゃないなと思える共通点はある。


学校もろくに出てないので、ポスティングの仕事はけっこうやっていた。

大変だった。孤独な仕事である。枚数のノルマが要求されているから

それが気になるし。自分が配達するテリトリーのことを良く研究した。

ここに入れに来るな!と言われたこともある。


並びやはないけど、モリッシーのコンサートで朝5時30分から

並んで夜ドアが開いてダッシュして最前列争奪戦を何度も繰り広げているので

苦しみは知っている。雪の中で座り込んで並んだこともある。

寒いなんていうレベルじゃなくて、体の芯まで凍るという感じである。

しかもそんなことやっている日本人なんてほとんどいないから

他に並んでるやつらは、なぜか評価してくれて親切にしてくれる。

私自身、イギリスにかなりの回数行っているのだが、

人種差別的なことを言われた経験のある人はけっこういると思う。


でも、震えながら日本人が並んでいると親切にしてくれた。

端的に言って、あの時我々が大事にしていたのは

愛しているかどうかだけだった。


1999年初めてイギリスに行った時、トテナムコートロード駅で

あるホームレスと思える女性がいた。その女性の横で新聞の上に

赤ちゃんがいた。1歳ぐらいの赤ちゃんだった。

私はあまりにそれが

衝撃的で持っている現金を置いてきてしまった。

B&Bには、そこから歩いて帰った。


あとから、ある人間が、「いや、でもきっとその女性は、

生活保護をもらってるし、家で暮らしていると思う」と言っていた。

イギリスはたしかにそういう国だろう。今はそう思う。

これは生涯忘れ得ぬ経験だったしショックだった。


この経験を持ってしても、私はイギリスが好きだ。

様々な経験をさせてくれたから。


話は変わるが、チャップリンのモダンタイムスという映画がある。

もし、あなたがホームレスの人たちを人間のクズだと思っているなら

ぜひ見てほしい。パンを盗むシーンがあるのだけど、

本当に大好きなシーンだ。映画好きな人なら見ていると思う。

ちょっとだけ映像があるが、レンタルして見てもらいたい(笑)

19歳とか20歳の時、ちょうどスミスをひたすら聞いていた頃

同じように強く影響を受けた。


http://www.youtube.com/watch?v=FutUm-9Bfc0&feature=related


今日もとめどなく感情のままに

かなりThis is Englandにやられているこの頃。