We are the pretty thieves | いつも木端微塵

いつも木端微塵

ギタリスト:テリー木端の日記。この日記は、フィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。
音楽的影響:King Crimson,XTC,Japan,Joy Division,The Blue Nile,
The Smiths,Morrissey ギターは、Tokai SEBレスポール木端モデル。

オペラハウスにつくと1999年に何度かメールのやり取りをしているフランス人のファニーと再会する。アールズコート以来だ。

いっしょにオペラハウスに入ったところ自分が最後尾だということがわかった。席はZZ3だった。これではまずいと思ったのでX席に適当に座った。前から3列目左にいつもの面々がいる。ジュリアが僕にR席の7のチケットをくれる。しかしそこに座ったところで最前列にはいけない。モリッシーが出てくる直前でさらにクリスたちに前へいけるかどうか、いつ突撃するか相談しに行く。

セキュリティが今夜は絶対に皆座るんだというようなことを言っている。

クリスが今夜は無理だと言ってくる。ジュリアは機嫌を悪くしている。

ジュリアは自分の席ではない最前列に座る。

僕も行き場を失う。そうこうしているとファニーがやってきて前に座ろうと言ってくる。

本気か?と思ったが他に方法がないのでやることにした。

チケットがないのに僕とファニーは2人で前から2列目に座った。賭けである。

本当に前突撃できないのかと思ったところ、モリッシーが来るであろう直前に最前列の連中が立ち始めた。最前列の人間はステージの前に立ってもいいらしい。それを瞬時に察知してジャンプして最前列に行った。最前列のやつらは当然私のように現場でもまれることをしらない連中なので突撃して最前列真ん中になった。つまり彼らは資格を持っていても実力のない連中ということだ(苦笑)

私のその姿をみてファニーやらクリスやら皆同じことをした。イギリスでまたしても先駆者になった。というかただ最初にルールを破っただけなんだけど。最後尾からめでたく最前列真ん中だ。3勝目。

ジュリアも同じことをして最前列だった。彼女は僕の元の席を知っているからか笑っていた。

ファニーも僕もジュリアもいい歳してこんなだ。僕等は病気みたいなものかも。他では通用しないだろう。それなのに他のものは一切受け入れられない。僕等は僕等で生きていったほうが幸せである。そうでなければ何だか孤立していく一方である気さえした。全員根性はすごいのだから。できることはたくさんあるはずだ。

イギリスに来て勝負に勝つことの感覚を取り戻している。今日の成果は神の導きを感じた。同じことをもう一度やれと言われてもやる自信がない。自分の人生を変化させる自信を少しずつ取り戻しつつある。

このツアーにずっと行くなら僕はほぼ全日程最前列というような伝説を残せるような気さえする。この数日で僕は少しだけ変わった。ギリギリの勝負をしているおかげで。