初見殺し~本歌根付と樹脂根付♪♪~ | 根付道<Netsuke Road>

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気楽にぶらぶら、根付蒐集の道を歩くブログです。

 

 今日は、メチャクチャ暑い日でした。しかも、梅雨時期特融の鬱陶しい湿度もあって疲れますね。

 

 さて、象牙と樹脂の話を書いていきます。

まず見て欲しいのは写真の根付、岡友の犬根付です。僕の岡友コレクションの中でも小さい品です。岡友は、18世紀京都の根付師ですがこのような小さい品も結構彫っていて出来ます。素材は「象牙」で、当時の根付に盛んに使用されていました。

 

 象牙?これ象牙なの?と素人の方は思うでしょう。そう、象牙なんです。よく見てください。象牙色しているでしょうって、わかんないですよね。(笑)

 見分け方は、僕の根付友達のHP「根付のききて」を参照してください。 詳しく書いていて勉強になります。

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第3回 「象牙と真贋」 (biglobe.ne.jp)

 

 持った感触や重さ等は、掌で鑑賞して初めてわかるものです。これを説明するのは非常に難しい。象牙の薄い部分は光を透過しますので、手持ちの根付がある方は、試してみてください。

 

 

 次に見て欲しいのが、岡友の鼠根付です。これも大きさはほぼ同じくらいで、象牙色をしています。当然、これも象牙と思うでしょうが、じつは これは樹脂製の現代で作られたレプリカ根付です。

 

 見た目そっくりで、写真で区別するのは難しいと思います。知っているから、レプリカと判断できますがもし知らなかったら、、、ヤフオクでも何回も登場していて、時には数十万の値が付くことも!!!

 

 僕は、10年以上前にアメリカのアマゾンで3千円で買いましたが、今では売っていないようです。これは、アメリカの博物館のミュージアム商品のようです。この樹脂は鼠、馬、猿等の人気図柄があり、江戸時代の根付と勘違いしてしまう出来です。この贋作注意は、根付のききてに記載されていますので参照してください。

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根付裏ギャラリー 疑惑根付その2 (biglobe.ne.jp)

 

 ヤフオクの品も、象牙と書けない事情がややこしくしています。
オークションで「初見殺し」と言っても過言ではないレプリカ根付となっていますので、気を付けましょう。とは言え、知っていれば防御も可能だけど、知らないとパンチ入っちゃうよねー、、、

 

 次回は、木彫と樹脂のレプリカについて書きます。多分だけど、、、

 

 

薄い部分でも光が透過していない。

写真だけで、素材を判別するのは困難な樹脂根付

左の鼠根付は樹脂製 右の犬根付は象牙製