
合成ダイヤモンドが市場に出回り始めて、天然ダイヤモンドの価格が下落しつつあるという記事を前回紹介しました。ダイヤモンドのように素材の「希少性」に価値がある場合、技術革新でありふれた存在となれば当然価値は下がるでしょうね。
特に、現代のジュエリーは石の最大の魅力を引き出すと言って、アンティークジュエリーのような技巧的な部分を削除しているので、ダメージは大きいんじゃないかなーと思います。

(国立西洋美術館 橋本コレクション)
19世紀のアンティークジュエリーを見ていると、人間業とは思えない技巧のオンパレードです。貴族の装飾品の凄さは、当時の職人達の「技」の結晶として今に伝わっています。

僕が思うに、人は素材の「希少性」以外だと「技」にお金を出します。
骨董の世界だと、どうやって制作したのか?、現代の技術でも再生不可能なーんて言葉聞いたことあると思いますが、代表的なのは「超絶技巧」の作品で、牙彫の安藤碌山なんかは、この代表でしょう。

安藤碌山 筍
素材は「象牙」、一本物の象牙タスクよりも圧倒的に高値で取引されています。安藤碌山の「技」が高い価値を生んでいるんですねー。
ただし、現代では象の密漁問題で取引が厳しく制限されていて、海外の一流オークションやディーラーでは取り扱いできません。「技」に高い価値があっても、素材のために価値が下がる例でもあります。(^^)/
時代の流れによって、作品の価値は上がったり下がったりする。それでも、人間の「技」は、ずっと評価されていくんじゃないかなーと僕は思います。
