

今日は平和島骨董市でしたので行ってきました。
開場前に並ぶあの行列は、独特の“ざわざわした静けさ”があって好きなんですよね。掘り出し物を探す人たちの熱気と期待感が、まだ閉じたシャッターの向こう側にじわっと滲んでいるようで。
……とはいえ、心の中では「もうちょっと早く開けてくれてもいいんじゃない?」と思ってますけどね(笑)。

冬から春への季節の変わり目の市は、品揃えにも変化が出る時期です。空気が少し緩んでくると、お客さんの財布の紐も緩むのか、冬にはない独特の“買い気”が漂います。
会場では、毎度おなじみのコレクター仲間と他愛のない話で盛り上がります。
「安いなー、買いでしょ」
「こいつ買うってよ」
「いや買うのはあんただよ」
……みたいなアホな会話をしながら、店主も巻き込んでトークが弾み、気づけば何となく買っている。あの“流れで買う”感じも骨董市の醍醐味です。
ちなみに僕の骨董歴23年の経験から言うと、骨董屋が一番好きな客と一番嫌いな客を知っています!!!!独断と偏見ですけど、、、
好きなのは、そりゃもちろん“買う客”です。目利きは嫌われます。だって買わないから!!!!
これはどの骨董屋にも共通する真理ですね(笑)。
では逆に、骨董屋が一番嫌う客は誰か。
「買わない客」ではありません。
……え、違うの?と思った方、話の流れ的にはそう思いますよね。
違います!!!!!
骨董屋が本気で嫌うのは――「返品する客」です!!!!
「そんな人いるの?」と思うでしょうが、いるらしいんですよ。買った後で文句を言って返金を迫るタイプ。3年前に買ったとか平気でいるらしいです。
ついでに言うと、骨董屋が密かに苦手にしているのが“女性の集団客”です。だって、これまた絶対に買わないから。
今回も、このパターンのお客さんに出くわしました。三人組の女性で、トークは大盛り上がり。店主も愛想よく相手していましたが、彼女たちが去ったあとで、ボソッと僕に「いや〜、うるさいねぇ……やだやだ」と漏らしてきます。
それでもちゃんと相手をしていたのは、さすが商売人。売れないとわかっていても、ああやって笑顔で接客するのは本当に大変だと思います。
そんな姿を毎回見ていると、いやもう、骨董屋なんてやりたくなくなりますね……(笑)。
今回、僕の心に一番残った品は、神農古美術に出ていた蓮斎の獅子でした。銘ばっちりの蓮斎もので、もしオークションに出れば高値落札は間違いなしの一品。……なのですが、実は僕、まったく同じ意匠で無銘のものをすでに持っているんです。
これがまた悩ましい。
「同じの買うのか?」「バカなのか?」とコレクター仲間からは激しく突っ込まれるし、そもそも資金もないしで、印象に残らないわけがありません。
結局、悩みに悩んだ末に見送り。まあ普通は“同じもの二つ”なんて必要ないので、悩むこと自体がレアなんですけどね。
次は京都アンティークフェア。
それまでに資金を整えないとなぁ……。



