Good Follower | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

Good Follower

先日のミッション・ビジョンのミーティング で、スタッフそれぞれに自分たちのPassion、
レアジョブにおいて何になら情熱を燃やせるか、
ということを書いて発表してもらった。

みんなそれぞれ違った形でPassionを発表したので、
「あぁ、このスタッフはこっちよりもこっちがしたいのか」
というような新しい発見がいくつもあったし、
「こうやって、いろんな形の炎が持ち寄られることで、全体の炎がより大きく輝くんだなぁ」
と思った。

いろんな炎の中でも一番印象に残っているのが、あるスタッフのPassion・Strength。
そのスタッフはこう書いた。

自分のPassion: Good Followerであること
自分の強み: どんな仕事もいとわずに、きちんとこなすこと

このスタッフは、フィリピン大学卒のスタッフではない。
講師はフィリピン大で固めているが、スタッフはそうではなく、
たとえばこのスタッフは、
うちのコールセンターのメンテナンス(=清掃役)として雇った。

そのうち、講師のスケジュール管理なども少し任せるようになった。
すると、期待以上の作業をしてくれた。
正確に、スピードが早く、例外事項などにも気を利かせて対応してくれた。

だから、自然に僕も、
「このスタッフにもっとスケジュール管理に携わってもらわないと、
 組織にとってマイナスだなぁ」
と思えた。

だから、そのスタッフにこう告げた。
「君のスケジュール管理の作業は素晴らしい」
「メンテナンスは別に人を雇うから、これからはスケジュール管理に専念してください」
「あ、ちなみに、3000ペソ昇給です。」

そのスタッフは、今までずっとブルーカラーの仕事を続けてきたから、
ホワイトカラーとして認められたのは、おそらくこれが最初。
昇給のことよりも、そのことがうれしかったみたいで、
このあとしばらく、すっとはしゃいでいた。

それで、このスタッフが、自分のPassionとして、

自分のPassion: Good Followerであること
自分の強み: どんな仕事もいとわずに、きちんとこなすこと

と書いてきてくれたのだ。


P&Gの経営方法を研究していた後だったから、
Leadership、Leadership・・・ってずっと考えていたけれど、
Good Followerというのを読んだ瞬間、
「あーなるほど」って思った。

そりゃぁ、Leaderばかりでは組織は回らないわけで、
Leadershipも重要だが、Followershipも重要。

講師のスケジュール管理って、それそのものは、決して面白い作業ではない。
クリエイティブというよりルーティーン作業だし、
リーダーシップを発揮するというよりは、だれかが決めたルールを着実に実行していく必要がある。

だいいち、仕事はCreativeなものばかりでなく、単純なRoutine作業も多い。
企業としての価値は、Creativeな部分だけではきまらない。
単純なRoutine作業をいかに正確に早くこなしてくれるか、で勝負が決まる場合も多々ある。

Creativeさも、Routine作業があるから輝く。
Leadershipも、Followershipも、全体の炎を大きく輝かせるためには、どちらも等しく必要。

自分のPassion: Good Followerであること
自分の強み: どんな仕事もいとわずに、きちんとこなすこと

こう書いてくれるスタッフがいてくれて、本当に良かったと思った。