多様性その2 | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

多様性その2

昨日の記事 に、多様性について書いたが、
それについて思うことを一つ。

大前研一さんの何かの本(教育論みたいな本)に、
確か次のように書いてあった

「自分の息子は、日本に居て、
 『好きなことしかやらない』
 『もっと色んなことに興味を持って、
 多方面に伸ばしていくべき』
 と小学校の教師によく言われていた」

「けれどもアメリカに留学すると、
 向こうの講師にはこう言われた
 『この子は、全てに完璧を求めようとする』
 『もっと一つのことを伸ばしたほうがいい』」 

日本の教育は、というよりも日本の社会は、
なんでもできるように、という方向を目指しがちだと思う。

仕事でもそうで、コンサルのときなんかは、
深く考えて、モレなく調査して、ロジカルにまとめて、
きれいにパワーポイントにまとめる、
以上を手早くやる
という全てがまんべんなくできることを求められていたと思う

でも起業してみてわかったのは、
足りないところは、補ってもらえばいいということ。

・文章に抜けがあると自覚していれば、他人に添削してもらえばいい。
・調査にモレがあると思えば、「はてな」などで100円払って質問して聞けばいい
・ロジカルじゃないなと思ったら、誰かに相談すればいい。

講師の人に教材つくりを手伝ってもらうときもそうで、

・スピードが速いが、仕事は粗い人に、仮バージョンの作成をお願いする
・スピードが遅いが、仕事は丁寧な人に、仕上げをお願いする

というように、個々の特性に分けてお願いしている
相手に無理なことをお願いするよりも、コチラの方がよっぽど効率的。
何が何でも一人で仕事をする必要はない。
多様性、相手の得意不得意を尊重し、得意なことをお願いしたほうがよい。

コンサルのときも、
「あ、この人は僕の得手・不得手をわかって仕事をお願いしているな」
「僕がこれやったらうまくいきそう、という仕事をピンポイントで割り振ってくる!」
「この人に使ってもらえるのは幸せだな」
と思えたマネージャがいて、
その人は、留学経験有り&海外駐在経験長し、だった。

アメリカ人に全てに完璧を求めるとかって不可能だろ、と思うので、
多様性を許容できるかどうかは、
ひとつは国際経験の有無にかかっているのかも。