NHKスペシャル「患者が“命を終えたい”と言ったとき」を見ました。
番組内容は次の通りです。
今年、ALSを患う女性がSNSで知り合った医師に自らの殺害を依頼し、薬物の投与を受けて亡くなるという事件が明るみになった。「苦しむ姿を見せたくない」「延命して家族に負担をかけたくない」―そうした患者の訴えに、医師たちは今どう向き合っているのか。がんの終末期やALSなど神経難病の現場では、どこまで患者の希望に寄り添うべきか、どんな言葉をかければいいのか、医師たちが模索している。命をめぐる葛藤の記録。
です。
この番組で初めて知ったのですが、日本では「鎮静」という治療法があることを初めて知りました。
モルヒネなどの鎮静剤でも痛みが治まらないとき、特別な薬(たぶん)によって痛みを抑え、そのまま眠るように死に至ることがある(その場合が多い印象を受けました)という状況を作ることができる治療法です。
日本緩和医療学会は、「鎮静」の実行に次のような要件を設けているそうです。
① 耐え難い苦痛がある
② 他に苦痛をとる手段がない
③ 死期が迫っている
④ 本人の同意
など。
「鎮静」を希望する患者の申し出に対し、この要件を満たしているかの判断に、医師は苦悩するそうです。
それは、そうですよね....。
鎮静…。日本で唯一認められている安楽死措置。
日本では“安楽死”という言葉に過敏な社会です。ですから最近は「安楽死措置」に替わって「鎮静」という表現がなされる様になっているそうです。
とにかく、見ていて、なんだか泣けてくるしかない、番組でした。
さて、その番組がYouTubeで公開されています。
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NHKスペシャル「患者が“命を終えたい”と言ったとき」2020年12月26日 社会に衝撃を与えたALS患者の嘱託殺人事件。「命を終えたい」と訴える患者に医師たちは今どう向き合っているのか。医療の現場を長期取材し、命をめぐる葛藤を記録した。 今年、ALSを患う女性がSNSで知り合った医師に自らの殺害を依頼し、薬物の投与を受けて亡くなるという事件が明るみになった。「苦しむ姿を見せたくない」「延命して家族に負担をかけたくない」―そうした患者の訴えに、医師たちは今どう向き合っているのか。がんの終末期やALSなど神経難病の現場では、どこまで患者の希望に寄り添うべきか、どんな言葉をかければいいのか、医師たちが模索している。命をめぐる葛藤の記録。