「てい」と申します。技術士に登録してから1年たち様々なことがありましたが、社内の扱いはあまり変わったように思えません。ミスに対して外の目が厳しくなったくらいでしょうか?ただ自身の視点は確実に変わりましたのでそれをうまく業務に取り込んでいければと思っております。

先日7年在席していた研究・開発部門から、営業部門に近い部門に異動しました。
研究・開発部門では、技術的なことに関する前提知識を持った人間との会話が主でした。
しかし、現在は一般職の事務員や、顧客の話を聞く営業員へ技術的な説明をする機会が圧倒的に増えました。そのため、説明内容をよりわかりやすくしないと伝わりません。
また、顧客が欲しがっている情報(コスト・納期・サイズ・拡張性など)と研究・開発部門で重要視していたこと(コストダウン幅・入手性・信頼性など)とのギャップに驚いております。
現在の業務は自身が前部署で基本設計した製品について、営業員から聞き取った顧客ニーズに合った仕様に近づけるカスタマイズがメインとなります。上記ギャップもなかなか埋まらずなかなか大変な日々を過ごしています。
ただ、異動したことで、またひとつ視点が広がったんだなぁと思えるようになりました。
これもまたやりがいのある仕事です。


話題を変えて世間を賑わすメーカー不祥事に関して少し書きたいと思います。
 某ゴムメーカーの検査結果不正
 某建設メーカーの報告書改ざん
などが世間を賑わせていますね。
製品を扱う人や建物内で過ごす人は、製品・建物の設計・製作者(技術者)を信頼して命を預けています。
そのため、技術者が不正・改ざんなどを行って、信用を失うことはあってはならないと思います。
(信用失墜行為の禁止ですね)
企業内技術士としてこういう事件があるたびに、自身の業務に関して不正はないか意識します。


さて、私の勤める会社の製品は重量物ですので、防振性を求められることがあり、メーカーの防振製品を都度購入し、お客様に納めております。
そのため、営業員を通して顧客から当社で扱っている防振製品の購入元の問い合わせが増加してきました。
防振製品に関しては対応準備ができていたのですが、当社製品内のゴム部品全てのサプライチェーンを追うよう依頼があり非常に慌ただしくなってきています。
 ガスケットなど防振性にはなんら関係無いと営業員を説得し理解を示してくれているのですが、顧客は納得してくれないことから調査を開始しております。よく考えると、これも顧客が欲しがっている情報に対する私自身の理解不足があったということですね。
このメーカーの場合、一度ならず複数の不正が出てきたため、すべての製品に対して信用を無くしたと解釈しております。

一製品の不正が、グループ会社全体の信用を無くすこと、この怖さを実感した次第です。

当社の扱う防振製品は、このメーカーと関連無さそうです。しかし、ゴム部品全般の調査はしばらく続きそうです。

また、当社内で万が一不正が行われるようなことがあれば、この感じた恐ろしさを伝えて不正を止めるよう説得したいと思いました。

簡単ですが、企業内技術士として思ったことをつらつら書いてみました。
以上