私は機械要素部品の設計、試験や評価などの業務を行っています。
言わずもがなですが、運転中に試験設備や装置が破損してしまいますと、
試験結果は得られず、継続して試験ができないことはもちろん、
装置自体を一から製作しなおす必要があります。
そこで、運転時間ごとの定期点検、部品交換や非破壊検査の実施といった予防保全が重要となります。

私の業務においても、PDCAサイクルを実行し、必要に応じて点検項目などの内容更新を繰返しています。
先人のお陰で、動力装置は数十年以上、供試部品を取り付ける装置自体は10年以上、
昼夜運転においても、大きな問題なく稼動しています。


話は変わり、私事で恐縮ですが、キリの良い歳を迎えた今夏、はじめて人間ドックを受けました。
特に自覚症状があるわけでもなく、記念受検程度の軽い気持ちでした。

ところが、そのドックの結果は、数点の病気の疑いが認められ、入院しての精密検査・・・。そして、通院。
経過観察すべき項目は残ったものの、幸いにも大きな問題にならず、先週ようやく安堵に至ったところです。

業務では予防保全とPDCAサイクルを実行している、他の機械でも予防保全が大切であると言いながら、
残念なことに目の前にある自分自身の予防保全ができていなかったようです。

この体験をもって、もう少し身近なところに気を遣う必要があると感じました。
機械にとっても人にとっても予防保全の重要さをあらためて考える良い機会となりました。

(きくっち)