つい先日、あるところでCMに出ているロボットをみました。いろいろ話しかけてくれたり、手招きしてくれたりと、人あたりがよくて賢そうな感じだったのですが、何かものたらない印象がぬぐえませんでした。草食系というか、優等生なんです。
 そのあと家族で、NHKで「生命大躍進 第1週 そして目がうまれた」を見ました。こちらは非常に面白い内容で、簡単にいいますと、原始の単純な動物が目をもつことによって、優れた近く能力とそれを使った運動能力を飛躍的な進化を遂げ、カンブリア紀という極めて多様な生物が爆発的に誕生したという話です。あの得意な形で有名になったアノマノカリスたけではなく、本当にいろいろな形をしたものが出現してきています。また、その目の機能は、じつは植物の光合成を助けるための光を感知する遺伝子とまったく同じことが最近の研究でわかり、動物に移ったのではないかということです。これには、ちょっとびっくりしました。
 そう思って自分のまわりをよく見ると、IoTやインダストリー4.0など情報通信技術もどんどん進んでいますが、IBMのワトソン君がチェスの王者に勝ったなど、人口知能の進化も相当なレベルにきています。イメージセンサや電波などのセンサ技術や画像処理技術も進化を遂げています。ドローンもでてきて飛ぶこともできるようになりました。NHKのテレビをみて、実は今、技術のカンブリア紀にきているのではないか?と思ってしまいました。
 ロボットの専門家ではないので、いろいろご批判もあるのではないかと思いますが、日本のロボットは、どうも工場用や人型ロボットなど、ある特定なことだけをさせようとしているような気がします。しかし、これだけ条件がそろってくると、これからは、とんでもない知能と情報能力で、いままで見たこともないようなさまざまなロボットがでてくるのではないかと予感させます。しグーグルなどは山を登るロボット、走るロボットなどの研究を盛んにしています。これを見ると、従来考えたことのない動き、形をしたロボットの設計をする必要があり、それこそ機械技術屋の出番がくるように思います。あと10年若かったら、この分野研究するのにな・・・と思った次第です。